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2011/11/03
2011/10/28
2010/02/21
今日は彼女と初デート。知る人ぞ知る隠れ家的なレストランでディナーを堪能したあとは、夜景を一望できるホテル最上階のラウンジへ。
彼女 : 素敵。ピアノの生演奏も聴けるのね。
ぼく : ああ。
彼女 : 何か1曲、リクエストしてくださらない?
ぼく : 今夜のぼくたちにピッタリの曲がある。
彼女 : 今夜のわたしたちにピッタリの曲って…?
ぼく : マスター。あの曲を。
マスター : かしこまりました。
専属ピアニスト:(弾き始める→ http://www.youtube.com/watch?v=nAaZzQWk8V4)
<曲名>
Misty(Erroll Garner&Johnny Burke)
<演奏>
Erroll Garner(ピアノ)、Wyatt Ruther(ベース)、Fats Heard(ドラムス)【1954年録音】
※上の動画は同じピアニストの1969年の映像です。(4分35秒)
※下のサイトで1954年録音のオリジナルを試聴できます。(約30秒間)
http://ml.naxos.jp/album/8.120771
以上、妄想おわり。
うっかり、「いつもの曲を。」なんてリクエストすると、彼女から「前は誰と来たの?」なんて突っ込まれて、風向きがわるくなりますから、ご注意を。
エロール・ガーナー(1921~1977)は、スウィングともビ・バップとも一線を画したオンリーワン的なジャズ・ピアニスト。自称ロマンチスト(ぼく)にはこれがたまらない。彼の芸風は「カクテル・ピアノ」とも称されます。その呼称は女性とともにホロ酔い気分で味わう大人の時間を演出するツールを意味すると同時に「ムード重視」「内容空疎」という蔑みのニュアンスも感じます。居酒屋派のぼくはホテルやバーでピアノの生演奏を聴く機会なんて皆無ですが、その場面で期待するなら、店の内装やインテリアのように空間に溶け込んだ音楽。
もし、それを「カクテル・ピアノ」と言うなら、ガーナーのピアノは別物です。アルペジオを多用し、同じ音を連続して、しかも右手と左手を微妙にずらしてとろけるように甘い雰囲気を醸し出しつつ、それを強めのタッチで弾く奏法は後を引いて耳に残り、存在感があります。
アンコールには、同じCDの7曲目に収録の“Don't Worry 'Bout Me”をどうぞ。(上のサイトで冒頭のみ試聴できます)
こんなピアノを弾かれたら、耳を奪われて会話は二の次。
「私の話、聞いてるの??」
…きっと、彼女とのデートを即刻キャンセルして一人で味わいたくなりますから、再度、ご注意を。
Author:violin20090809
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