中国の太鼓(クライスラー)

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今、わが家で再生回数トップは間違いなく、この曲。
 
<曲名>
中国の太鼓(クライスラー)
 
先週の土曜日は、ゆうちゃんの発表会でした。ゆうちゃんはヘンデルのソナタ第4番(第2楽章)を弾きましたが、それはさておき、ゆうちゃんは上手なお姉さんの弾く「中国の太鼓」に耳が釘付け!
 
この曲は以前から気になっていたらしく、どんな曲かよく知らないうちから「来年の発表会で弾きたい。」と身の程知らずなことを言っていましたが、難曲ぶりを目の当たりにして「やっぱり無理~(><)」とあっさり白旗。
 
と思ったら、一晩寝たらそれも忘れたのか、今、ゆうちゃんは毎日何回この曲を聴いているかな。
 
ついには昨日、楽譜を買ってきました。あんなうれしそうな顔、久しぶりに見たな。もちろん、こんな難曲を弾きこなす腕前ではないけど、今まで自分が弾く曲しか興味なかったのに、初めてレッスン以外の「憧れの1曲」に夢中になるゆうちゃんの姿を見て、お父さんはうれしいよ。
 
<演奏>
マイケル・レビン(violin)【1951年】
http://tower.jp/item/1836181/アート・オブ・ヴァイオリンhttp://www.youtube.com/watch?v=5pKRNjGZJr0 (2分22秒)
 
マイケル・レビン(violin)【1962年】
 
マイケル・レビン(1936~1972)。1951年ということは15歳の演奏。これはドキュメンタリー番組≪The Art of Violin≫に含まれている映像です。ゆうちゃんはシェリングのCDもお気に入りですが、やっぱり自分(10歳)に近い年頃の少年が弾く映像の魅力は格別。しかも、演奏の凄さはもはや年齢に関係なく、ゆうちゃんでなくても唖然とします。左手のポジション移動や右手の弓さばきもよく分かり、ゆうちゃんにはこれが本命。(但し、カットのある短縮版なので、演奏時間は短い)
 
1962年の映像は26歳の演奏。これも凄いけど、ひょっとしたらレビンはもう全盛期を過ぎていたのかも。「タイスの瞑想曲」を含む1959年録音の小品集にこの曲が選ばれなかったのはちょっと残念。
 
さて、ゆうちゃんはくじけずに練習できるかな。お父さんも伴奏の練習しておくからね(目標:今世紀中)。
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「4つの南アフリカ民謡」より(テオ・ウェント編曲)

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満を持して、小学校低学年の同級生たちと再会。昨夜、ぼくの東京出張に合わせて懐かしい同級生が集まってくれました。例のKちゃんとは先月、フライングで再会していましたが、ほとんどの人は27年ぶり。
 
中でも、遅れて登場したTちゃんは同じ社宅で赤ちゃんの頃から一緒に遊んできた幼馴染み。Tちゃんを見つけて「あり得ないね。」と話しかけると、Tちゃんも「ほんと、あり得ない。」と一言。十分、通じています。Kちゃんとは違う意味で感慨深い再会でした。
 
ぼくはこれまで、彼らとの再会は「偶然」の積み重ねの産物と思ってきましたが、最近は必ずしもそればかりでないような気がしています。小学校は1学年4クラスだったので、約160人。このうち、某SNSに登録している人は約20人。ということは、8人に1人程度の割合。登録していない人が大半です。
 
でも、その数少ない登録者の中に20代まで消息を伝え合ってきた男友だちがいて、例のKちゃんや幼馴染みのTちゃんもいて、ぼくから見ると驚異的なヒット率に思えて仕方ないのです。それは結局、(当時)仲良しだった人は幼いながらも自分と通じる何かを持っていた人であり、やがて大人になっても同じような価値観を共有しているから、同じSNSに集まって来る。そう考えると、この「偶然」には「必然」も何%か混じっているのかも。「縁」という一言で片付けるほど単純ではない、不思議な関係。
 
<曲名>
“My Darling's Wandered Westward”
「4つの南アフリカ民謡」より(テオ・ウェント編曲)
 
折しも、FIFAワールドカップ南アフリカ大会が大詰め。南アフリカ民謡の管弦楽編曲とは!でも、これを聴いて南アフリカ民謡と言い当てる人はいるでしょうか。CDの解説は編曲者テオ・ウェントの経歴紹介に終始しているので、原曲の歌詞や内容はまったく不明。おそらく、日本代表・森本選手が記者会見で熱唱した「南アフリカの歌」(→ http://www.youtube.com/watch?v=zNxQ19nsFgs )は、原曲ではないと確信します
 
<演奏>
ピーター・マーチバンク指揮南アフリカ国立放送協会交響楽団【1994年録音、MARCO POLO】
http://ml.naxos.jp/album/8.223709
http://www.amazon.com/dp/B000QQSYN8
(試聴できます)
 
今、ぼくの心に残っている昨日の余韻を優しく包んでくれる、美しすぎる1曲。Kちゃんとデートしたときの余韻とは、また違うのです

夜想曲第10番(ショパン/ダグラス編曲)

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<曲名>
夜想曲第10番変イ長調 作品32-2(ショパン/ダグラス編曲)
バレエ「レ・シルフィード」より
 
ショパンのバレエ音楽?
 
と言っても、オリジナルではありません。ぼくはこのバレエを見たことはないのですが、ストーリーらしいストーリーはなく、森に迷い込んだ詩人(ショパン自身?)が月明かりの下でシルフィード(風の精たち)と戯れる…という設定らしい。なんとまあロマンチック。
 
この夜想曲は、太田胃散の前奏曲(作品28-7)につづく第2曲。(←なんとまあロマンチックじゃない説明)
 
<参考>
バレエ「レ・シルフィード」(ショパン/ダグラス編曲)
第1曲 前奏曲第7番変イ長調(原曲:イ長調) 作品28-7
第2曲 夜想曲第10番変イ長調 作品32-2
第3曲 ワルツ第11番変ト長調 作品70-1
第4曲 マズルカ第23番ニ長調 作品33-2
第5曲 マズルカ第46番ハ長調 作品67-3
第6曲 前奏曲第7番イ長調 作品28-7
第7曲 ワルツ第7番嬰ハ短調 作品64-2
第8曲 ワルツ第1番変ホ長調(華麗なる大円舞曲) 作品18
 
<演奏>
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団【1961年録音、DG】
http://www.amazon.co.jp/dp/B00005FIP0
(試聴できます)
 
ロイ・ダグラスによる夢心地のオーケストレーション。ため息が出る。しかも、カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏が究極的な美しさ。とても生身の人間が演奏しているとは思えない。別世界の空気感。自分の披露宴のキャンドルサービスでこの演奏をBGMに使ったぼくのセンスもなかなかのもの(←自画自賛)。この豊潤なオーケストラのサウンドを聴いた後では、ショパンの原曲がまるで出来のわるいピアノ編曲みたい。
 
いったい、ロイ・ダグラスとは何者なのか?この編曲以外ではほとんど名前を聞かないけど、どうやら、ヴォーン=ウィリアムズのアシスタントなどを務めたイギリス人らしい。(詳しい経歴はWiki英語版を参照→ http://en.wikipedia.org/wiki/Roy_Douglas
 
そもそも、ショパンのピアノ曲の管弦楽編曲にもとづくバレエは、振付師フォーキン(1880~1942)が1907年に発表しました。
 
1907年?
 
ダグラスが生まれた年です。つまり、フォーキンが使った音楽は、ダグラスの編曲であるはずがなく、グラズノフ編曲の「ショピニアーナ」(グラズノフの作品46)でした。グラズノフが編曲したのは「軍隊ポロネーズ」など4曲にワルツ嬰ハ短調を加えた5曲ですが、ダグラスの8曲と共通するのはワルツ嬰ハ短調のみ。その他はまったく別の曲なので、ひょっとして振付も違うのかも。
 
ショパンのピアノ曲が原曲という共通点がある以外、使っている曲も編曲者も振付も違うのではもはや別のバレエでは?と言いたくなるけど、バレエの解説ではたいてい音楽に関する記述が不十分なので、フォーキンとダグラスの関係や、ダグラスが編曲を手がけた経緯が分かりません。
 
バレエと音楽の両方に通じた方の解説を待ちたい。

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