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2010/09/27
2010/09/26
1941年、ロンドンのウェスト・エンドにある王立映画劇場「マーブル・アーク」で最新のイギリス映画を鑑賞した、戦争にうんざりしていた映画好きの心を打ったのは、演技、デザイン(=衣裳?)、会話ではなく、全編を通じて流れ、シナリオ通り完璧な演奏でクライマックスに導いた曲であった。映画会社は、この映画がこれほど聴衆を揺り動かすとは思ってもいず、ましてや販売用レコーディングの備えなどしていなかった。その映画「危険な月光」で、映画館を後にした人たちが話題にしたり、ハミングをしたのは、リチャード・アディンセル(1904~1977)の「ワルソー・コンチェルト」であった。映画で使われ、後にレコードになったのは、ルイス・ケントナー(ピアノ)、ミューア・マシーソン指揮ロンドン交響楽団の演奏である。その後、何年にもわたり、100回以上もレコード化され、売上は300万(枚?)を超えたが、テーマ曲のディスクもこの分野としては最高の売上を記録した。映画のアイディアは俳優バジル・バートレット、音楽家ライオネル・サルター、作家兼監督テレンス・ヤングの3人によって温められたが、このうちテレンス・ヤングだけが休暇をもらいプロジェクトに参加していた。ストーリーは、ワルシャワを逃れ、英国戦争に加わったポーランド人の飛行士兼コンサート・ピアニストのアントン・ウォルブロックの話である。ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番の許可が取れなかったので、アディンセルに同じ脈のものを書いてくれとアプローチがなされたのだが、メインテーマは1920年代にオックスフォードの学生時代に書いたルンバから取られており、それにオーケストラ・アレンジャーのロイ・ダグラスの力を得て、適宜、ラフマニノフの第2・第3協奏曲、パガニーニ・ラプソディを絡ませている。彼は回想で曲全体が製作者の指示そのままを表していると言っている。第二次世界大戦を通じ、イギリスで書かれた演奏会用作品としてはまさにその時代を反映したものであるとの音楽評論家の指摘があるが、当時を生きた人にとってこの曲は今なお特別な感情を呼び起こすものなのである。(以上、Loree父による日本語訳※)
Author:violin20090809
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