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Discopaedia of the Violin(James Creighton)

(作曲者名のアルファベット順)
【Pathe PA282】Un Chant d'amour(ABRAHAM)
【Pathe PA31】La Seduzione (Air de Ballet) (ACCORDI)
【Pathe PA164】Primavera (Intermezzo) (ダンブロシオ)
【Pathe X9834】子守歌(ANDOLFI)
【Pathe PA812】Lorsque tu passes 'Serenade appassionata'(ANDOLFI)
【Pathe X9755】ヴォルガの舟歌(ロシア民謡/クライスラー編曲)
【Pathe X9834】ユモレスク(BARNS)
【Pathe X98139】喜歌劇「白馬亭にて」より“Es muss was Wunderbares sein”(ベナツキー)
【Columbia DF1549】Campane a sera(BILLI)▲
【Pathe X98079】メヌエット(ボッケリーニ/クライスラー編曲)
【Columbia D19047,DF384,2149M】無窮動Op.187-4(ボーム)■
【Pathe X9773】Chanson bohemienne(BOLDI)
【Columbia DF1418】Tes yeux (Sais - tu pourquoi?) (BONINCONTRO)▲
【Pathe PA1057】Avant de mourir,Op.17(G.BOULANGER)
【Pathe X98104】練習曲Op.10-3(ショパン/Hamelle編曲)
【Pathe X98104】練習曲Op.10-5(ショパン)
【Pathe X9744】夜想曲Op.9-2(ショパン/サラサーテ編曲)
【Pathe X9746】子守歌Op.20-8(キュイ)
【Columbia DFX82】「小組曲」より“小舟にて”(ドビュッシー/G.Choisnel編曲)●
【Pathe X98178】Chantez pour moi violins(DEUTSCH) with Altman
【Pathe X9745】思い出(ドルドラ)
【Pathe X9721】バレエ「百万長者のアルルカン」よりセレナーデ(ドリゴ/アウアー編曲)
【Pathe X98190】Scenes montagnardes (Morceau imitatif) (DYFF)
【Pathe X9835】奥様お手をどうぞ(ERWIN)
【Pathe PA163】映画「Prologues」より“Pres de la cascade”(FAIN)
【Pathe PA283】子守歌Op.16(フォーレ)
【Pathe X9751】子守歌Op.16(フォーレ)
【Pathe X9745】夢のあとにOp.7-1(フォーレ)
【Pathe X98156】ゆりかごOp.23-1(フォーレ)
【Pathe X9835】Melancolle(FEVRIER)
【Pathe PA31】Le Recitativo de Djalmar(FEVRIER)
【Pathe X9747】ミュージカル「ローズ・マリー」より“Indian love call”(フリムル)
【Pathe X98138】ミュージカル「ローズ・マリー」より“Indian love call”(フリムル)
【Pathe X9873】ジェラシー(ガーデ)
【Columbia DF1549】バレエ「Loin du Bal」Op.36より間奏曲(GILLET)▲
【Pathe X98103】Valse d'Or(GUGO-NORIS)
【Pathe X98121】喜歌劇「シブレット」より“Comme frere et soeur”(レイナルド・アーン)
【Pathe X98156】Si mes vers avaient des ailes(レイナルド・アーン)
【Pathe X98139】映画「Le reve blond」より“Je ne sais”(HEYMANN)
【Pathe PA432】Vivons l'amour,vivons la vie - Tango(JURMANN&KAPER)
【Pathe X98025】喜歌劇「伯爵夫人マリツァ」より“Komm'Zigany”(カールマン)
【Pathe PA282】ミュージカル「猫とフィドル」より“The night was made for love”(ジェローム・カーン)
【Pathe X98113】美しきロスマリン(クライスラー)
【Pathe PA1058】Chant du soir (Reverie) (LACAMBRA-MATEO)
【Pathe X98178】喜歌劇「フラスキータ」よりセレナーデ“Hab'ein blaues Himmelbett”(レハール/クライスラー編曲)
【Pathe X98120】喜歌劇「ほほえみの国」より“Boston Walzer”(レハール)
【Pathe X98120】喜歌劇「ほほえみの国」より“君はわが心のすべて”(レハール)
【Pathe PA503】喜歌劇「パガニーニ」より“女性は恋とキスのために”(レハール)
【Pathe X9747】喜歌劇「パガニーニ」より“女性は恋とキスのために”(レハール)
【Pathe X9744】タイスの瞑想曲(マスネ/マルシック編曲)
【Pathe PA164】Maria-Louise (Serenade) (MEISEL)
【Pathe X9873】Chanson de l'Esmeralda,Op.104(de MESQUITA)
【Pathe X9720】Aubade d'amour(モンティ)
【Pathe X9721】チャルダッシュ(モンティ)
【Columbia D19041,5290,01529,J704】チャルダッシュ(モンティ)■
【Columbia DF1418】Love sends a little gift of roses(OPENSHAW)▲
【Pathe X9773】セレナーデOp.7(ピエルネ)
【Pathe X98104】Danza espanola(PIOT)
【Columbia DF384,2149M】ラルゴ・エスプレッシーヴォ(プニャーニ/Moffat編曲)●
【Pathe X9754】メロディーOp.3-5(ラフマニノフ/Press編曲)
【Pathe X98079】カヴァティーナOp.85-3(ラフ)
【Columbia DFX82】亡き王女のためのパヴァーヌ(ラヴェル/Kochanski編曲)●
【Pathe PA813】【Columbia DB1714】Serenade (Sans les etoiles) (RAVINI)
【Pathe PA1058】Your gentle smile(RAY)
【Pathe X9756】子守歌Op.20-2(RENARD)
【Pathe PA1057】Le Sommeil d'Antinea(RICHEPIN)
【Columbia DF384】歌劇「金鶏」より“太陽への賛歌”(リムスキー=コルサコフ/クライスラー編曲)●
【Pathe X9754】歌劇「サトコ」より“インドの歌”(リムスキー=コルサコフ/クライスラー編曲)
【Pathe X98138】歌劇「サトコ」より“インドの歌”(リムスキー=コルサコフ/クライスラー編曲)
【Pathe PA432】Love in bloom(ROBIN&RAINGER)
【Pathe X98202】喜歌劇「The Rose of France」よりタンゴ(ロンバーグ)
【Pathe X9768】Les Promis(SAMUEL-ROUSSEAU)
【Pathe PA502】ヘ調のメロディー(ルビンシュタイン)
【Pathe X9755】白鳥(サン=サーンス)
【Columbia D19047】Andante (Canto amoroso),Op.12-4(G.サンマルティーニ/エルマン編曲)■
【Pathe X9768】Chanson a bercer (Lullaby),Op.19-1(フローラン・シュミット)
【Columbia D19047,DF384,2149M】蜜蜂Op.13-9(フランソワ・シューベルト)■
【Pathe X9756】マドリガル(シモネッティ)
【Columbia D19041,5290,01529,J704,DF1919】マドリガル(シモネッティ)■
【Pathe PA813】【Columbia DB1714】Fiori sparsi (Scattered flowers) (SORBI)
【Pathe PA812】Donne-moi ton coeur ce soir(シュトルツ)
【Pathe X9720】喜歌劇「ワルツの夢」より“Selection unid”(オスカー・シュトラウス)
【Pathe PA163】喜歌劇「こうもり」より“Trinke Liebchen,trinke schnell”(ヨハン・シュトラウス2世)
【Pathe X98078】ロマンスOp.26(スヴェンセン/ウィルヘルミ編曲)
【Pathe X98121】Je n'ai que mon coeur(SYLVIANO)
【Pathe X9746】悲しい歌Op.40-2(チャイコフスキー)
【Columbia DF1040,J1626】純な告白(飾らぬ打ち明け)Op.25(トーメ)▼
【Pathe PA283】セレナータOp.6(トセッリ)
【Pathe X9751】セレナータOp.6(トセッリ)
【Columbia DF1040,J1626】セレナータOp.6(トセッリ)▼
【Pathe X98202】ミュージカル「The Gold Diggers of 1933」より“The Gold Diggers song”(WARREN)
【Pathe X9762】Ramona(WAYNE)
【Pathe X98190】La Noce bretonne(WILLAUME)
【Pathe PA503】ピカルディーの薔薇(ハイデン・ウッド)
【Pathe X9762】ピカルディーの薔薇(ハイデン・ウッド)
 
(出典)
Discopaedia of the Violin,1889-1971(James Creighton)
 
最終更新日:2013年11月3日
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モーツァルトは頭を良くするか -「モーツァルト効果」をめぐる科学とニセ科学-

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<タイトル>
モーツァルトは頭を良くするか -「モーツァルト効果」をめぐる科学とニセ科学-
宮崎謙一(新潟大学人文学部教授)
仁平義明(東北大学大学院文学研究科心理学講座教授)
『現代のエスプリ』第481号(2007年8月)至文堂
http://www.shibundo.net/index.html
 
『現代のエスプリ』は心理臨床分野の専門誌。2007年8月発行の第481号のテーマは≪嘘の臨床・嘘の現場≫でした。この論文は15ページにわたって「モーツァルト効果の流行とニセ科学」「モーツァルト効果の最初の科学的報告」「科学者がモーツァルト効果を吟味する」「モーツァルト効果が観察されたのはなぜか」という章立てで書かれています。
 
そもそも、「モーツァルト効果」を巡るフィーバーの発端は世界で最も権威があるらしい英科学誌『ネイチャー』1993年10月14日号に掲載された、カリフォルニア大学アーヴァイン校の研究グループによる「音楽と空間的課題の遂行成績」という1ページにも満たない短いレポートだそうです。大学生たちにモーツァルトの「2台のピアノのためのソナタ・ニ長調」(K448)の第1楽章を10分間ほど聴かせると、何も聴かせない場合やリラクセーション用のテープを聴かせる場合に比べて、空間的思考能力を測る知能検査の成績が一時的に著しく上昇したという!
 
この最初の実験結果では「モーツァルト効果」は極めて短命で、モーツァルトを聴いた後、10~15分間しか持続しなかったと報告されています。また、多くの研究者が「モーツァルト効果」の再現実験をおこなったものの否定的な報告が相次ぎ、「モーツァルト効果」の存在が証明されたとは言えない状況にも関わらず、拡大解釈されて世界中に広がり、教育産業や音楽産業で「モーツァルト効果」が利用されてきました。さらには自治体の政策にも影響を及ぼし、ジョージア州では州内で生まれたすべての子どもにクラシックのCDやカセットを配布するために10万ドルの予算を支出する法案が議会を通過。フロリダ州でも保育所で毎日30分間、クラシックを流すことが決められたという!
 
宮崎・仁平両氏の論文は「メディアは十分な科学的証拠がない現象や効果を誇大に広めることは厳に慎むべきであり、また、人々もそれに便乗したコマーシャリズムに安易に乗せられないように気をつけるべし。科学者も、様々な角度から実験を重ねて慎重に結論を出すべし。」と結んでいます。
 
というわけで、予想を裏切らない常識的な結論ですが、音楽好きとしては興味をそそる内容が満載。先ず、最初の実験ではどんな基準で「K448」が選ばれ、誰の演奏が使われたのか。また、その後の比較実験では「K448」のほかにフィリップ・グラスの「変化するパートの音楽」というミニマル系の曲が使用されたそうですが、誰がこんな曲を見つけてきたのか。また、トロント大学の「モーツァルト効果」懐疑派の研究者は「K448」またはシューベルトの「幻想曲D940」を使用した実験をおこなったとか、同じ研究者の別の実験では「K448」とアルビノーニの「アダージョ」を使用したとか。ちなみに『ネイチャー』に掲載された最初の記事では実験に使用した「K448」(2台のピアノのためのソナタ)が「K488」(ピアノ協奏曲第23番)と誤記されているため、この小さくて大きなミスが他の研究者にも引き継がれてしまい、なんと「K488」を使用した実験を報告している論文まであるという!
 
「モーツァルト効果」なんて存在しないことは、分かっているのです。なぜなら、ぼくは小学4年の頃からモーツァルトを弾いたり聴いたりしているのに、ちっとも頭が良くならなかったからであります!!
 
でも、「モーツァルト効果」が科学的真実なら、これはこれで音楽好きとして別の興味が沸いてきます。だって、モーツァルトで出現する効果はハイドンでも出現するんじゃないのか。ハイドンでも出現するならエマニュエル・バッハは?あるいは初期のベートーヴェンは?さらにはシューマンは?モーツァルトと同時代なら何でもOKだったら、「モーツァルト効果」が出現する範囲の特定によって古典派とその前後の時代の境界線が浮かび上がってきます。
 
逆に、モーツァルト特有の現象というなら、これまた興味深い。ぼくだったらピアノ協奏曲第20番の両端楽章とか、レクイエムとか、およそ効果のなさそうな(?)曲を試してみたい。もし、モーツァルトなら何でもOKだったら、実に画期的!ぜひ実験してみたい曲の筆頭は、真偽の問題で長年論争が続いている、ぼくの大好きな管楽器のための協奏交響曲。また、かつてはモーツァルトの真作として分類されていた、モーツァルトとほぼ同時代の別人の作品らしいヴァイオリン協奏曲第6番、第7番とか、マリウス・カサドシュによる20世紀の贋作「アデライーデ協奏曲」はどんな結果が得られるだろう。「モーツァルト効果」が作品の真贋判定に大きな役割を果たすかもしれない。こんな夢のある研究が他にあるだろうか!
 
「モーツァルト効果」肯定派の心理学者の方にはぜひ、こんな音楽的興味を満たす実験を期待したいところです♪

交響戦艦ショスタコーヴィチ

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100年以上に及ぶ商業ディスクの歴史において、かつてこれほど強烈なアルバムが存在しただろうか!
 
<アルバムタイトル>
交響戦艦ショスタコーヴィチ
http://www.naxos.jp/digital/2010/11/battleship
勇ましいBGMをバックに、陸、海、空、そして宇宙を舞台に悪と戦うヒーローは、すべての男子にとって、憧れの存在ではないでしょうか。実は、戦後から現在まで日本で製作され続けている「ヒーローもの」のアニメや特撮の重厚なBGMの多くは、クラシック音楽をベースにして作曲されています。当アルバムは、ニッポン男児の耳に焼きついている「ヒーロー音楽」のルーツであるクラシック音楽の中から、戦闘、勝負、迎撃、進軍、飛行、空中戦、勝利などを特に強くイメージさせる楽曲をセレクトした、個性派のクラシック名曲集です。
「剣の舞」「巨人」 「邪神チュジボーグと魔界の悪鬼の踊り」「戦争の神」「火の鳥」……タイトルだけでもインパクトたっぷりのこれらの曲は、すべて、音楽の教科書でおなじみの作曲家による、れっきとしたクラシック作品。昨今のヒーローアニメのサントラ顔負けの、破壊力抜群のサウンドが目白押しです。タイトルの「ショスタコーヴィチ」は、20世紀に活躍したロシア人作曲家(1906-1975)で、ソ連の政治体制にひそかに反抗し続けた人物といわれています。真に迫る音楽の数々は、社会の中で日々闘いながら生きているオトナの男子諸君のことも、熱く励ましてくれることでしょう。(発売元のコメント)
同じようなコンセプトのアルバムは過去にもあったかもしれない。しかも、中身は特に珍しくもない既存音源の寄せ集め。それにも関わらず、このアルバムの企画担当者が只者でないことは疑いようもない。何が強烈か?ジャケットに決まってるじゃないですか!これがNAXOSから出たことに二重に驚く。いやはや。
 
熱いぞ、NAXOS!!
(収録曲)
1 ショスタコーヴィチ: 交響曲第5番 ニ短調 Op.47「革命」 – 第4楽章(抜粋)
2 ワーグナー: 楽劇「ワルキューレ」 – ワルキューレの騎行
3 ラヴェル: 「ダフニスとクロエ」第1組曲 – 戦いの踊り
4 ヴェルディ: レクイエム – 怒りの日
5 ワーグナー: 歌劇「ローエングリン」 – 第3幕への前奏曲
6 芥川也寸志: 交響管弦楽のための音楽 – 第2楽章
7 ハチャトゥリアン: 組曲「ガイーヌ」 – 剣の舞
8 ウォルトン: スピットファイアの前奏曲とフーガ
9 クニッペル: ポーリュシュカ.ポーレ
10 マーラー: 交響曲第1番 ニ長調 「巨人」 – 第4楽章(抜粋)
11 プロコフィエフ: スキタイ組曲「アラとロリー」 Op.20 – 邪神チュジボーグと魔界の悪鬼の踊り
12 ショスタコーヴィチ: 交響曲第8番 ハ短調 Op.65 – 第3楽章
13 オルフ: カルミナ.ブラーナ – おお、運命の女神よ
14 ホルスト: 組曲「惑星」 – 火星(戦争の神)
15 ストラヴィンスキー: バレエ音楽「火の鳥」 – 終曲
16 エルガー: 行進曲「威風堂々」 第1番(合唱編)
(2011年10月5日追記)
本日堂々発売!!
シリーズ第2弾、≪幻想魔神ハチャトゥリアン≫!!
http://naxos.jp/special/khachaturian
 
「第3弾のタイトルを考える」公式サイトも話題沸騰中。
(候補)
・協奏悪魔ラフマニノフ
・重奏機兵ブルックナー
・魔法少女クララ・シューマン
・回転翼機シュトックハウゼン 等々(←ぼくが考えたんじゃありません 汗)
果たして、3匹目のドジョウはいるのか。
 
(2012年4月11日追記)
本日堂々発売!!
シリーズ第3弾、≪魔法革命プロコフィエフ≫!!
http://naxos.jp/special/proko
クラシックのミラクルパワーで「魔法少女」に大変身!?
「交響戦艦シリーズ」待望の”ヒロイン編”ついに登場!!
「いっけな~い!ちこくちこく~!」ドジで平凡なヒロインが、クラシック音楽のミラクルパワーで「魔法少女」に大変身!?学園、敵、変身、必殺技、涙、友情など、少女アニメの「お約束シーン」をイメージさせるキラキラでファンタジックな名曲をお届け。Twitterで大反響を巻き起こしたヒットアルバム「交響戦艦ショスタコーヴィチ」「幻想魔神ハチャトゥリアン」に次ぐ待望の第3弾![対象:小さな女の子~大きなお友達まで]
ぼくが言ってるんじゃないですよ。発売元のコメントです(汗)

ヴァイオリン・ソナタ第3番BWV1016(バッハ)

<曲名>
ヴァイオリン・ソナタ第3番ホ長調BWV1016(バッハ)
 
バッハのヴァイオリン・ソナタと言えば「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」(BWV1001~1006)が有名ですが、前回と今回取り上げているのは「ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ」(BWV1014~1019)です。このソナタ集は「無伴奏」に伴奏を書き足したわけでなく、まったく別の作品です。念のため。
 
当時の通例に反して鍵盤パート(チェンバロ)の右手までしっかり作り込まれた合奏曲は、常識に縛られないバッハの斬新な発想と、チェンバロに対する愛情の産物だと思う。ヴァイオリン学習者には定番のヘンデル(ちなみにバッハとは同い年)のヴァイオリン・ソナタも、市販のほとんどの楽譜には立派な鍵盤パートが付いていますが、右手部分は後世の誰かが書いたもので、ヘンデルが書いたのは低音パートと和音の指示だけ(通奏低音)。それがこの時代の通例。ソロにあらずんば伴奏楽器だったチェンバロは、バッハによって独立したアンサンブル楽器となり、この人物が音楽史上でも最初期のチェンバロ協奏曲(つまり将来のピアノ協奏曲)を書くことになったのも必然だったと信じる。
 
バッハのこのタイプのソナタは、「1つのソロ楽器+1つの鍵盤楽器」をイメージして鍵盤パートがいかにも鍵盤的に書かれている楽章と、「2つのソロ楽器+通奏低音」のごとく鍵盤パートの右手にソロ楽器的な役割を与えている楽章があります。例えば、前回紹介の第4番のうち、第1楽章・第3楽章はたぶん前者です。一方、第2楽章・第4楽章は後者であり、ヴァイオリンと鍵盤の右手はほとんど対等です。今回の第3番も楽章によりけりですが、白眉の第3楽章は後者。前奏こそ鍵盤的な和音の連続ですが、これは通奏低音的なイメージで和音を与えたもの。その後につづくヴァイオリンと鍵盤の右手による綿々たる対話のなんと美しいことだろう!
 
バッハの2つのドッペル(BWV1043・BWV1060)の中間楽章に勝るとも劣らない愛の語らい。
 
○第3楽章(Adagio ma non tanto)
<演奏>
スウィングル・シンガーズ【1968年録音?、PHILIPS】
http://www.youtube.com/watch?v=wZUUVYv-C8A (4分04秒)
 
ここまで書いておきながら、今回紹介したいのはスウィングル・シンガーズ(The Swingle Singers)のスキャット・コーラスです
(“Swingle”はリーダーの名前。「スイングル・シンガーズ」とも表記されます)
 
「スキャット」はジャズの歌唱法の一種で、「ダバダバ」等の意味のない言葉で歌います。Wikipediaを見ると、スキャットの使用例として「11PM」や「ネスカフェ・ゴールドブレンド」もしっかり挙げられていて、感心しつつもウケる。ちなみに、ラフマニノフでおなじみの「ヴォカリーズ」は母音(Ah~)だけで歌う歌唱法。
 
スウィングル・シンガーズは1962年デビュー。男女8名のヴォーカルにベースとドラムスを加えた編成で、「ダバダバ」で歌うレパートリーも多いですが、ぼくが好きなのは、アダージョ作品をハミングの伴奏でリード・ソプラノだけスキャットで歌うパターンです。この必殺技はいつもため息が出るほどの絶品。
 
第3番の第3楽章では、ハミング伴奏の上に女声2名が乗ります。まさにこの曲にふさわしいアレンジ。前奏の後、右から現れるソプラノは原曲のヴァイオリンパート。つづいて左から現れるのは原曲では鍵盤パートの右手。これぞドッペル!原曲がヴァイオリン・ソナタであることはすっかり忘れる。人の声であることも忘れて音楽そのものに打たれている自分に気づく。うっかりすると、バッハであることも忘れる。
 
あんまり聴き過ぎると、原曲に戻れなくなる。

ヴァイオリン・ソナタ第4番BWV1017(バッハ)

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初めて「演奏」を意識したのは小学5年生の頃(1985年頃)でした。ピアノのレッスンで、そのちょっと前からバッハのインヴェンションを弾くようになって、母が近所の図書館から借りてきた1枚のレコード。
 
そのピアニストの名は、グレン・グールド。正直、このレコードを初めて聴いたときに何を思ったか覚えてないけど、バッハのことも、音楽史のことも、演奏史のことも、何も知らない小学生はそれでも確かにこの演奏から衝撃を受け、それからぼくのピアノがなんちゃってグールドになったことは言うまでもない。ある日のレッスンで、ぼくはグールドのインヴェンションが好きだということを興奮気味に先生に話したと思います。「グールドはちょっとね…」というような、先生の微妙な表情が記憶に残っています。
 
それから数年後、1992年。ぼくは高校3年でした。グールド没後10年に当たるこの年、LD6枚組の≪ザ・グレン・グールド・コレクション≫が発売。しかし、定価4万円の大セットはぼくには手が届かず(家にはLDプレーヤーもない)。というわけで、ぼくが見たのは、当時住んでいた宮崎のN村楽器店での試写会で使われた約45分間のハイライトビデオ。初めて見るグールドの演奏シーン…これを衝撃と言わなかったら、他のどんな視聴体験が衝撃の名に値するだろう!
 
N村楽器店のクラシック担当はMさんという20代(推定)の控えめな女性の方。当時から年上キラーだった(?)ぼくはMさんに顔を覚えてもらって、メーカーのプロモーションCDをいただくこともあり、これは当時のぼくにとって貴重な音の情報源でした。
 
そして高校を卒業して上京する前、どんな会話をしたのか思い出せないのですが、ぼくは転居先をMさんに伝えました。後日、Mさんから送られてきた小包を開けてみると…なんと、あの試写会で使われたビデオが!おそらく、店舗で処分することになったので送ってくださったのだと思います。若い一店員だったMさんにどんな権限があったのか分からないけど、秘密のプレゼントだったのかもしれない。今も手元にあるそのビデオは、ぼくの宝物の一つです。
 
<曲名>
ヴァイオリン・ソナタ第4番ハ短調BWV1017(バッハ)
 
<演奏>
ユーディー・メニューイン(ヴァイオリン)、グレン・グールド(ピアノ)【1965年録画、SONY】
 
LD6枚組で初発売された≪ザ・グレン・グールド・コレクション≫は、2008年の暮れにようやくDVD化され、併せて2種類のハイライト盤が発売されました。ぼくが試写会で見たビデオは、次の≪ベスト・オブ・グレン・グールド・コレクション≫と同じ内容でした。
 
≪ベスト・オブ・グレン・グールド・コレクション≫
 
このハイライト盤は、今から思うと≪ベスト・オブ≫とは言ってもグールドのエッセンスを抽出したものとは信じられず、マーラーの交響曲を指揮(!)する映像や、R・シュトラウスの「エレクトラ」をピアノを弾きながら解説する映像、自作自演(!)など、むしろ≪レア映像集≫と言うべきディープな1枚です。
 
この中に含まれていた映像の一つがメニューインと共演したバッハのBWV1017の第2楽章でした。いったい、ぼくはこれを何回見ただろう。メニューインのヴァイオリンに対してはあまり良い印象を持たない方もいらっしゃると思います。しかし、この演奏では奇数楽章(緩徐楽章)での音色の深さとにじみ出る心の底からの共感、また、偶数楽章(急速楽章)においてグールドと火花を散らし、高い集中力をもって音楽と対峙する姿には心を打たれます。
 
もう1枚。
 
≪グレン・グールド・バッハ・コレクション≫
 
このハイライト盤は6枚組の中からバッハだけ集めたもの。定価2100円でたっぷり2時間、グールドのバッハを堪能できる当盤が本命。しかしそれでも、これから初めてグールドを聴いてみる方は、先ずCDを聴いてみて、グールドの演奏に興味をもった後でこの映像を見ても遅くないかもしれません。コンサートを拒絶していたグールドにとって演奏活動とはレコード製作とほとんどイコールであり、たまにおこなっていたTV番組への出演はあくまでそれを補完するものだったはず。すでにグールドのバッハに心酔している方であるならば、これは一生に何度も繰り返し見る1枚となるでしょう。間違いない!

広島交響楽団の演奏会を聴く。

中四国唯一のプロオーケストラ、広島交響楽団(広響)。
 
前回聴いたのは昨年5月でした。今回はブロ友Y先生のご厚意で同伴させていただくことに。Y先生はピアニストで、次回のステージではモーツァルトのピアノ協奏曲第23番を演奏予定。余暇にはドクターとしてもご活躍されています(ん?逆かな?)。ぼくにとって唯一、県内在住のブロ友さんです。
 
広島交響楽団「もみじ銀行ニューイヤーコンサート」
指揮:藤岡幸夫
【日時】2011年1月8日(土)15時00分開演
【会場】広島市文化交流会館(旧・広島厚生年金会館)
【曲目】
○リスト/ハンガリー狂詩曲第2番
○チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲ニ長調(ヴァイオリン:川久保賜紀)
○ブラームス/交響曲第1番ハ短調
 
これでもかの名曲プログラム。会場はほぼ満員。指揮の藤岡さんはイギリスで活躍しているイメージですが、プロデビューはなんと広響だったそうです(20数年前)。演奏前、舞台からの挨拶ではそんなエピソードや作曲家同士(チャイコスフキーとブラームス)の知られざる友情(?)秘話、また広響やスポンサー企業名のPRも忘れず、見事なトーク(本当に!)。
 
そして、本番。
 
リスト/ハンガリー狂詩曲第2番
原曲はピアノ曲。リスト自身と弟子ドップラーの管弦楽編曲のほか、ミュラー=ベルクハウスなる人物による管弦楽編曲もあるらしく、当日の使用版は不明ですが、カラヤン指揮ベルリン・フィル等の使用版と同じような気がする。
 
この曲は大きく分けると2部構成。冒頭は弦のユニゾン。おおっ、クラリネットとホルンもユニゾンだったのか!ステージを見ていると、いろんな発見があるな~。でも、管はあくまで隠し味で主体は弦。前半に何度か出てくるクラリネットの超絶技巧のパッセージを吹くのは高尾哲也さん。昨年5月に聴いた演奏会ではウェーバーのコンチェルティーノのソリストを務めた名手。めちゃ巧い!
 
オケのノリは最初、ちょっとぎこちないかな?という気もしましたが、オーボエ・ソロ(板谷由起子さん)に始まる後半では期待通りの大爆発!ここでテンポを大きく動かした藤岡さんの、膝から上をめいっぱい使ったダイナミックな指揮姿はめっちゃカッコイイ!最後の1音まで高度な合奏能力とカラフルなサウンドでプロの底力を見せつけた広響。1曲目からなんてヘビーな演奏会。
 
チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲ニ長調
2002年チャイコフスキー国際コンクール最高位(1位なし2位)の川久保さん登場。広響のサウンドがなぜか1曲目より立派。これはオーケストレーションの問題かもしれない。チャイコフスキーの音は、聴き映えがするんだな。
 
今回の予習では川久保さんの2002年11月のライヴのビデオを見たけど、身ぶりも音楽のつくりも大きくなっている。決して、男まさりの大音量で会場を制圧するタイプではないけど、技術的な安定感はさすが。第1楽章のカデンツァでは超高音を次々とキメて、弦と弓が擦れる音が2階席まで聴こえてくるほど会場が静まり返る。アグレッシブな第3楽章にもびっくり!こんな完成度の高いチャイコをライヴで聴いたら、会場で見かけたジュニアオケのなっちゃん(中学2年)も大いに刺激になったに違いない。
 
ブラームス/交響曲第1番ハ短調
メインは、“ベートーヴェンの第10”。冒頭から堂々たるサウンド。たぶん、広響はリストよりこっちのほうが得意なのでは。弦の人数は12-10-8-8-6(目測)。あまり大きすぎず、コントラファゴットを含む管楽器群からふだん埋もれがちな音が聴こえてくるのがおもしろい。
 
ブラ1の白眉は第2楽章。このオーボエ・ソロは、全てのオーボエ吹きが憧れる(または恐れる)。オーボエの板谷さんは実は「ハンガリー狂詩曲」では1箇所、指が滑っていたけど、ブラ1は絶好調。後半では(90小節~)このメロディーがコンマス(この日はコンミス)とホルンとのユニゾンになるのですが、この三人のユニゾンがもう絶品!この日一番の美しさ。溜め息もの。
 
第4楽章のアルペンホルン(30小節~)も文句なし。こんな巧い人が広響にいたとは!(余談ですが、ここのホルンは実はソロではなく、二人で吹いていることを最近知りました。しかも違う動きをしているのです!スコアをお手持ちの方はぜひご確認を。)アルペンホルンにつづくフルート・ソロ(中村めぐみさん)も、なんだか異常に巧い。この人もソリスト級。いずれ、他のオケに引き抜かれるかもしれない。
 
藤岡さんの指揮はオーソドックス路線だけど、リズム感というか、要所でアクセントをつけていくのが心地いい。第4楽章のコーダではいきなりボルテージを上げて、そのまま突っ走って終わるかと思いきや、しっかり地に足がついたテンポに戻してから締める大人の技。
 
アンコールは「ハンガリー舞曲第1番」。これで終わりかと思ったら、意表をついて「ラデッキー行進曲」も!アンコール前に打楽器が搬入されていたことに気づいていたY先生、さすが!ぼくは見ていませんでした(汗)
 
というわけで、あ~オーケストラ聴いた!!という感じの充実の演奏会でした。
 
終演後はY先生常連(?)の居酒屋で反省会(?)。この店がなんとも個性的。店の看板は目立たず、出入り口はおとな一人が少し身を屈んでやっと入れる程度。これぞ隠れ家。約30席というのもいい。小さな黒板にメニューが書かれているけど、在庫がなくなると次々に消されていく…。ビール、日本酒、絶品つまみ各種を堪能。久々に日本酒を飲んだ…。広響よりも、飲んでる時間のほうが長かったことは言うまでもない。
 
Y先生、たいへんお世話になりました。反省会の反省会も、楽しみにしています!

春の海(宮城道雄/シュメー編曲)

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日本のお正月と言えば、この曲。
 
<曲名>
春の海(宮城道雄/シュメー編曲)
 
春?お正月と関係ないじゃん。と思ったら、この曲は1930年(昭和5年)の歌会始の勅題「海辺の巖」にちなんで1929年に作曲されたそうです。なんとなく、もっと昔の曲かと思っていたけど、意外と最近。しかも、鞍の浦(とものうら:広島県福山市)の風景をイメージして作曲されたらしい。宮城道雄(1894~1956)は神戸生まれですが、8歳で失明する前、福山の祖父母に育てられていたそうです。広島ゆかりの曲だったのか~!知らなかった
 
<演奏>
ルネ・シュメー(ヴァイオリン)、宮城道雄(筝)【1932年録音、日本ビクター】
https://www.youtube.com/watch?v=oZSnaOxxKUY (6分19秒)
フランスの有名な女流ヴァイオリニストであるシュメーが、かつてわが国にやって来たとき私はある人の紹介で彼女に会った。私は自作のものをはじめ古典などを弾いて聞かせた。シュメーはその中でも「春の海」が大変気に入ったようであった。私たちは言葉は通じなかったが琴とヴァイオリンと合奏をして音楽の上で美しく会話することができた。言葉は通じなくとも音楽を通じて話は出来るものだと思っている。(宮城道雄「無絃琴抄」、読売新聞、1945年(昭和20年)9月16日)[漢字と仮名遣いは一部変更しました]
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ルネ・シュメーはフランスの女性ヴァイオリニスト(1888年生まれ)。当盤は1932年の来日時に録音されたもので、シュメー44歳。すでに世界的な名声を得て、演奏家としてもこれからという年齢だと思うのですが、ローム・ミュージック・ファンデーションの解説によると、フランスに帰国後の消息は分からず、これが最後のレコードとのことです。(Loree注:その後、1947年の録音がCD復刻されました)
「春の海」のレコードは海外でももてはやされた。その後「春の海」は大変多くの人に愛好されるようになった。(中略)シュメーはフランスへ帰ったあとでも、このことを、よいことをしたといって喜んでいたそうである。昭和二十八年「国際民俗音楽舞踏祭」に参加のため、道雄はフランスへ行った。その時道雄はパリで、たえて久しいシュメーに会って、なつかしい昔話しをした。(村松梢風「春の海」、読売新聞、1956年(昭和31年)11月8日)
宮城道雄とシュメーが1953年(昭和28年)にパリで再会したということはピアニストの吉田秀晃さんのブログで知りました(→ http://y2p1973.blog.fc2.com/blog-entry-9.html )。村松梢風の「春の海」は1956年(昭和31年)に読売新聞に連載され、シュメーとの共演と再会に関するエピソードは同年11月7~8日の紙面にあることが「ヨミダス歴史館」(読売新聞のデータベース)で確認できました。宮城道雄は同年6月に事故死しています。
 
村松梢風の「春の海」は翌年に大日本雄弁会講談社から出版され、その巻末の補遺によるとこれは「小説的」であり、実際、具体的なエピソードを挙げて「あのくだりは全部私の創作」と書いたりもしていますが、おおむね事実に基づいているようで、シュメーとの再会のエピソードも信憑性は高いのではないかと感じました。本書も国会図書館のデータベースで閲覧できます。
 
戦後来日した若きアイザック・スターンも宮城道雄と共演し、そのツーショット写真が中学校の音楽の教材に載っていた記憶があります。現役奏者ではギドン・クレーメルも吉野直子さん(ハープ)との共演で「春の海」を録音しています(編曲者不明)。
 
シュメーの芸風については、あらえびす(作家の野村胡堂の音楽評論家としてのペンネーム)が当時、次のように書いています。
シュメーのヴァイオリンは、そのフランス人らしい豊満な美貌と同じほどに妖艶なものであった。媚態という言葉は不穏当だが、少くともシュメーの演奏に接するものは、なんかしら、むずむずするような、極めて官能的な感銘を受けたものである。(中略)宮城道雄の琴と合奏した『春の海』は宣伝ほどは面白いものでない。この曲はむしろ、宮城道雄の琴に、吉田晴風の尺八で合奏したレコードの方が遥かに面白い。(あらえびす「名曲決定盤」中央公論社、1939年(昭和14年))
あらら、そうですか。そうは言ってもなかなかの聴きもの。シュメーのレコードはCD復刻がほとんど進んでいません。今後のリバイバルを期待したいヴァイオリニストです。

元祖フックト・オン・クラシックス!芸術家のカドリーユ(ヨハン・シュトラウス2世)

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あけましておめでとうございます。クラシックブログは新年の書き初めにウィーン・フィルのニューイヤーを取り上げることが暗黙の掟になっています(ウソ)。
 
<曲名>
芸術家のカドリーユ(ヨハン・シュトラウス2世)
 
<演奏>
マリス・ヤンソンス指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団【2006年1月1日録音、DG】
http://tower.jp/item/1839152/ニューイヤー・コンサート2006
 
ヤンソンスがニューイヤーで取り上げたことにより秘曲の座から陥落した「芸術家のカドリーユ」ですが、世紀の珍曲の座は揺るぎません。例えばこのワルツ王の有名な喜歌劇「こうもり」序曲のように、劇中の様々なメロディーをポプリ風につなぎ合わせる手法は珍しくないけど、モーツァルトやベートーヴェンといった大作曲家たち(他人)の超有名曲を脈絡なく次々と登場させるのは前代未聞。まるで「フックト・オン・クラシックス」!天下のワルツ王、なんと大胆であることよ。
 
計13曲。今となっては忘れられた曲もありますが、超有名曲が惜しげもなく登場。半分以上(7曲以上)を目標にレッツ・チャレンジ!正解(登場する曲名)は後日発表します。
 

(正解)
 
1)パンタロン
【A/B】「真夏の夜の夢」~結婚行進曲(メンデルスゾーン)
【C】交響曲第40番~第1楽章(モーツァルト)
 
2)エテ
【A】「オベロン」~ヒュオン、わが夫よ(ウェーバー)
【B/C】ピアノ・ソナタ第2番~第3楽章「葬送行進曲」トリオ(ショパン)
 
3)プーレ
【A】ヴァイオリン協奏曲第2番~第3楽章「ラ・カンパネラ」(パガニーニ)
【B】「悪魔ロベール」~そうだ、黄金は幻影にすぎない(マイヤベーア)
【C】ヴェネツィアの謝肉祭(エルンスト)
 
4)トレニス
【A】「魔弾の射手」~天よ、私の涙を取ってください(ウェーバー)
【B】羊飼いの歌(シュルホフ)
 
5)パストゥーレル
【A】合唱曲「反抗」~茂みと枝の中を通り抜け(シューベルト)
【B】「魔笛」~おいらは鳥刺し(モーツァルト)
 
6)フィナーレ
【A】「アテネの廃墟」~トルコ行進曲(ベートーヴェン)
【B】ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」~第2楽章(ベートーヴェン)

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