2011/06/29
禁じられた遊び/無伴奏ヴァイオリン編曲版
新シリーズ「CD整理法」、第2回はヴァイオリンです。
ヴァイオリンのCDは4箱あります。わが家のライブラリーでは「古楽」と並ぶカテゴリーです。ぼくがヴァイオリンを聴くようになったのは、中学生の頃に近所の図書館から借りて読んだ「音楽365日」とかいう本で、ジャック・ティボー(1880~1953)というヴァイオリニストが唯一、ぼくと同じ誕生日だと知ったことがきっかけの一つだったと思います。
そんなわけで、高校生になってから自分でティボーのCDを買って聴いてみると、これがまあ酷い音
古い録音(1930年代)を聴き慣れていなかったことに加えて、今から思うとそのCDは貧弱な復刻で、この音でガッカリしたのも仕方ない。でもそれに懲りることなく、やがてクライスラーやハイフェッツを聴きまくるようになったのだから、謎です。

古い録音(1930年代)を聴き慣れていなかったことに加えて、今から思うとそのCDは貧弱な復刻で、この音でガッカリしたのも仕方ない。でもそれに懲りることなく、やがてクライスラーやハイフェッツを聴きまくるようになったのだから、謎です。
そんなわけで、曲よりもヴァイオリニストへの興味が先立ち、曲別ではなくヴァイオリニスト別に並べています。仕分けに悩むのは複数のカテゴリーに該当しそうなCDです。例えばシュメルツァー(前回紹介)やバッハのヴァイオリン協奏曲集は「ヴァイオリン」ではなく「古楽」扱いです。でも、バッハとモーツァルトのヴァイオリン協奏曲を1枚に収録したCDは「ヴァイオリン」の箱に入れます。要するに1枚のCDが「古楽」カテゴリーの作曲家で完結している場合は「古楽」、モーツァルト以降の作品との組み合わせになっていたら「ヴァイオリン」に仕分けています。気分の問題。
ヴァイオリン 【その1】
○19世紀~20世紀初頭生まれのヴァイオリニスト
(クライスラー、エルマン、ハイフェッツ、ミルシテイン)
ヴァイオリン 【その2】
○20世紀初頭~戦前生まれのヴァイオリニスト
(プシホダ、シュムスキー、シェリング、グリュミオー、ヴァルガ、フェラス)
ヴァイオリン 【その3】
○コンサートマスター出身、元・神童、女性ヴァイオリニスト
(オドノポソフ、メニューイン、レビン、ボベスコ)
ヴァイオリン 【その4】
○戦後生まれのヴァイオリニスト
上記のカッコ内の名前は10枚以上持っているヴァイオリニストです。メニューインとグリュミオーはなんで10枚以上あるのか自分でも分かりませんが、他のラインナップには意識せずとも必然的に自分の好みが表れています。なお、グラッペリも10枚以上ありますが、「ジャズ」の箱に入れています。20枚以上あるのはハイフェッツ、プシホダ、ボベスコの3人だけです。
もちろん10枚未満でも好きなヴァイオリニストはいます。そもそも録音が少なくて復刻も少ない、愛しのキュルティを筆頭に、マルツィ、カンポーリ、バルヒェットも脳内シェア上位です。現役ではカプソンとゆうちゃん。
並べ方はヴァイオリニストの生年順。但し、コンマス出身のソリスト(オドノポソフ等)や女性ソリスト(ボベスコ等)は「探しやすさ重視」で固めています。この並べ方は「曲別」の検索に弱く、例えばチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は誰のCDを持っているのか、すぐに把握できないのが難点です。
<曲名>
Spanish Ballad(スペイン民謡/ルッジェーロ・リッチ編曲)
<演奏>
ルッジェーロ・リッチ(ヴァイオリン)
http://www.youtube.com/watch?v=jGeD8cgdqN4 (3分15秒)
いわゆる「禁じられた遊び」です(リンク先のライヴ動画は「アルハンブラの思い出」と誤記)。ナルシソ・イエペス編曲のギター独奏で有名なこの曲を、リッチはなんと無伴奏ヴァイオリンで弾いている!ちなみにリッチは「アルハンブラの思い出」の無伴奏編曲もあります。「ギターのほうがいいじゃん。」という指摘は野暮。そんなことは分かっているのです。ヴァイオリンで弾いてみるという発想がすごい。リッチのアルバムは凝った企画が多く、ヴァイオリン好きならカタログを開いただけで興奮します。
次回はピアノ編です。