2011/11/25
女の子と初めてデートしたのは、中学3年の夏でした。
最初のきっかけは、7月の席替えで隣になったこと。廊下側の最後列の席。それまでも席替えは毎月のようにやっていたけど、他の子と特別に仲良くなったことはない。なぜか、彼女は席替え直後からぼくに興味をもってくれて、いろんな話をするようになった。ぼくはだんだん彼女のことを好きになっていったけど、当時は(今も)ウブなぼくは告白なんてしないし、彼女の気持ちも分からない。
しかし、まもなく、ぼくは転校することに。
ぼくはそれを彼女にいつ何と言って伝えたのか、覚えていない。教室のいつもの席で話したような気がする。一瞬、彼女は絶句した…ような気がする。そして、どっちからどうやって誘ったのか、デートすることになった。平日の放課後だったか?休日だったか?それも覚えていない。でも、私服だったので学校帰りじゃなかったことは確か。
あてもなく隣の街まで歩いて行く途中、彼女が聞いてきた。
彼女 : 好きな人、いる?
ぼく : …いない。
彼女 : え~。そうなんだ。つまんない。本当に?
ぼく : …。(恥ずかしくて、黙って彼女を指差すのが精一杯)
彼女 : それじゃ分からない。
ぼく : …●●。(前を向いたまま、目を合わせずに彼女の名前を言う)
彼女 : 初めて言われた~♪(うれしそうな彼女)
ぼく : ●●の好きな人は?
彼女 : 言わな~い。
ぼく : え~~~
緑に囲まれた大きな公園に寄って、ベンチに座って夕方まで話した。Loree少年は彼女の写真がほしかった。彼女は応じてくれた。このときの写真は、今も、家のどこかにある。(←ヤバイ)
結局、彼女は自分の気持ちを一度も言わなかった。「友だち以上恋人未満」のまま、ぼくは転校し、それ以来、彼女とは会っていない。
でも実は…文通をつづけていた。イマドキの若い男女はメールしてから返信が来るまでの時間で相手の気持ちを測るらしいが、手紙を書いたら返事が来るまで何日かかるだろう。郵便屋さんの配達のバイクの音に耳を澄まし、どんな気持ちで彼女からの返事を待っていたことか。
いつまで文通していたのか、覚えていない。でも、あるときの彼女の手紙にバルセロナオリンピックの話題があったので、高校3年(1992年)ということになる。それまでの間、ぼくは同じ高校の人と付き合っていると伝えたこともあるけど、どうしてつづいたのか、どうして終わったのか、覚えていない。3年間やり取りした手紙は、今も、家のどこかにある。(←ヤバイ)
<曲名>
チェンバロ協奏曲第1番ニ短調BWV1052(バッハ)