2012/08/31
ラ・フォリア(コレッリ)
今、ゆうちゃんが「ラ・フォリア」を練習しています。2年前にスズキメソードの教本で弾いた「ラ・フォリア」はダーヴィト(1810~1873)による編曲版がベースとなっていました。今、使っている楽譜は「新しいバイオリン教本」で、これはレオナール(1819~1890)による編曲版がベースとなっています。「ラ・フォリア」は篠崎の教本にも載っている定番曲ですが、版違いで2回も弾くことになったのは…なんでだろう~♪
<曲名>
ラ・フォリア(コレッリ)
前回につづいて、エミリー・オータム。「ヴィターリのシャコンヌ」も含むアルバム≪LACED/UNLACED≫(2007年発売)は2枚組で、1枚目≪LACED≫はバロック・ヴァイオリン、2枚目≪UNLACED≫はエレキ・ヴァイオリンという構成。1枚目の収録曲目は次の通りです。
≪LACED≫
1)ラ・フォリア ~ヴァイオリン・ソナタ・ニ短調 作品5-12(コレッリ)
2)「ラ・スパーニャ」の定旋律によるレセルカーダ第1番 ~≪変奏論≫より(オルティス)
3)ラルゴ ~ヴァイオリン・ソナタ第4番ハ短調BWV1017より(バッハ)
4)アレグロ ~ヴァイオリン・ソナタ第2番ホ長調BWV1015より(バッハ)
5)アダージョ ~ヴァイオリン・ソナタ・イ短調 作品5-7より(ルクレール)
6)タンブーラン ~ヴァイオリン・ソナタ・ハ長調 作品5-10より(ルクレール)
7)Willow(エミリー・オータム)
8)Revelry(エミリー・オータム)
9)On a Day...(エミリー・オータム)
10)Prologue(エミリー・オータム)
11)シャコンヌ ~ヴァイオリン・ソナタ第12番ト長調より(ロナティ)
12)シャコンヌ(ヴィターリ)
13)ラ・フォリア ~ヴァイオリン・ソナタ・ニ短調 作品5-12(コレッリ)
14)Epilogue(エミリー・オータム)1)~9) エミリーのデビュー・アルバム≪On a Day...≫(1997年)を全曲再収録
10)~14) ボーナス・トラックとして、当アルバム≪LACED/UNLACED≫が初出となるライヴ録音)
≪LACED≫に収録されている2つのフォリアは別録音で、以下、アルバム1曲目の演奏を(A)、13曲目を(B)とします。
<演奏>
(A)エミリー・オータム(ヴァイオリン)
Edward Murray(チェンバロ)、Roger Lebow(チェロ)、Michael Egan(リュート)
http://www.youtube.com/watch?v=smbyxlBlds0 (10分19秒)
(B)エミリー・オータム(ヴァイオリン)、共演者不明(チェンバロ&チェロ&リュート)
http://www.youtube.com/watch?v=PPabOLRi3DM (9分56秒)
(A)はエミリー17歳(1997年)の録音。彼女がメタルのシンガーとしてレコーディング・デビューしたのは2001年なので、その4年前。エミリーはその頃からゴスロリだったのか。使用楽器はバロック・ヴァイオリン(と、書かれている)。奏法は「擬似ピリオド風のエミリー節」といった感じで、確信犯的に現代音楽のような音を取り入れるところがエミリーらしい。
(B)が本命。このライヴはボーナス・トラックの扱いで、録音年・共演者とも明記されていないことが残念。ぼくはこの2つの演奏が同時期とはとても思えない。(B)は目が据わっている様子が音に表れ、見えない敵と闘うかのように空気を切り裂き、緩急のギアチェンジもほとんど半狂乱。命を引き換えにするつもりじゃないかという気さえする。あまりのことに聴衆が途中で思わず拍手しているのは無理もない。これまで何人かのピリオド奏者が過激と言われてきたかもしれないけど、エミリーのように「地」でそれをやる人がいただろうか。このフォリアに別のタイトルを付けるなら「テンペスト(嵐)」か。
12歳のゆうちゃんも思わず「…凄いね。」と呟いた、「R-15指定」のまさにフォリア(狂気)!