ミュージカル「ローズ・マリー」より(フリムル)

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先日、HRC(Historic Record Club、ヘンタイレコード倶楽部)の会合でM先生とともにibotarow先生のご自宅におじゃまして、SPレコード三昧の4時間。その前夜にも横浜某所で同じメンバーによる男子会(平均年齢は非公表)があり、両先生には2日連続でお世話になりました。
 
(今回聴かせていただいたレコード)
○「カルメン幻想曲」よりハバネラ(サラサーテ) ヤン・クーベリック
○ヴァイオリン協奏曲より第3楽章(メンデルスゾーン) ホアン・マネン
○ハンガリー舞曲第2番(ブラームス) ヴォルフシュタール
○ラ・フォリア(コレッリ) ヴァーシャ・プシホダ
○ラ・フォリア(コレッリ) ジョルジュ・エネスコ
○ヴァイオリン・ソナタ第4番(ヘンデル) ジョルジュ・エネスコ
○ラルゴ・エスプレッシーヴォ(プニャーニ) ジョルジュ・エネスコ
○テンポ・ディ・メヌエット(クライスラー) ジョルジュ・エネスコ
○喜歌劇「パガニーニ」より(レハール) イヴォンヌ・キュルティ
○ミュージカル「ローズ・マリー」より(フリムル) イヴォンヌ・キュルティ
 
すべて1900~20年代のお宝レコードたち。ヴァイオリン以外にも声楽のレコードをたくさん聴かせていただきましたが、名前を覚えられませんでした(汗)全部売り払ったら車1台買えそうです、間違いない。
 
プシホダとエネスコの「ラ・フォリア」は版違いで、プシホダはレオナール版、エネスコはダーヴィド版でした。プシホダのレコードは傷モノで、2枚組のうち2枚目のみ(カデンツァから最後まで)、他のレコードの配送時にクッション代わりに使われていたそうです(!)。何を隠そう、ぼくはプシホダ大好きで復刻CDを20枚くらい持っていますが、「ラ・フォリア」は未聴でした。しかもこのカデンツァはゆうちゃんが今ちょうどレッスンで弾いている曲です!なんという巡り合わせ。
 
でも、今回最も感銘を受けたのはエネスコです。学生時代、初めてエネスコを(復刻CDで)聴いたとき、その演奏を期待外れと感じたことは否定しません。でも、この日聴かせていただいたエネスコ(特にヘンデルの緩徐楽章)の「弾く」とも「歌う」とも表せない、静かに語りかけてくるヴァイオリンには音楽を超えた力を感じずにはいられませんでした。芸術の名に値する演奏とは、こういうものかもしれない。
 
そして愛しのキュルティ。昨年、Hさんとともにおじゃました際にもキュルティを堪能しましたが、今回のレコードは最近落札したばかりという新品(?)。初めて聴かせていただきました。
 
<曲名>
ミュージカル「ローズ・マリー」より“Indian love call”(フリムル)
 
フリムル(1879~1972)のオペレッタ風ミュージカル「ローズ・マリー」は、1924年ブロードウェイ初演。製作スタッフにはオスカー・ハマースタイン2世の名前もあります。“Indian love call”はこのミュージカルの当時の評判を反映するように多くのアーティストがカバーし、クライスラーも録音しています(1926年)。映画化もされています(映画版のあらすじ→ http://www.kinenote.com/main/public/cinema/detail.aspx?cinema_id=9828 )。
 
<演奏>
イヴォンヌ・キュルティ(ヴァイオリン)、ゴドフロイ・アンドルフィ(ピアノ)
(A)【Pathe X9747】[マトリクス番号8665](1927年頃録音)
(B)【Pathe X98138】[マトリクス番号301695](1933年頃録音)
参考音源【日本コロムビア J1605】[マトリクス番号301695]
 
キュルティはこの曲をPatheに2回録音しています。ibotarowさんのレコードは(A)です。(B)は復刻CDが出ていますが、先日は存在を忘れていました
 
この曲はクライスラーの録音でもそうですが、原曲を知らない人(ぼく)がいきなりヴァイオリン編曲で聴いても雰囲気をつかみにくい。映画版でこの曲が歌われるシーンを予習してからキュルティを聴くほうがミュージカル「ローズ・マリー」の世界に入り込めるかもしれない
 
キュルティ探求の道は、まだまだつづきます。
 
☆【Pathe X9747】の画像はibotarowさんからお借りしました。
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ヴァイオリン・ソナタ第6番(ヘンデル)

<曲名>
ヴァイオリン・ソナタ第6番ホ長調作品1-15(伝ヘンデル)
 
ヘンデル(1685~1759)のヴァイオリン・ソナタは、一般的に6曲知られていて、全国のヴァイオリン少年少女たちにおなじみです。スズキメソードの教本には第1番イ長調、第3番ヘ長調、第4番ニ長調の3曲、「新しいバイオリン教本」にも第3番ヘ長調の第2楽章と第6番ホ長調が含まれています。
 
しかし、定説によると、6つのソナタのうち、ヘンデルの真作は2曲のみ(第1番、第4番)、その他の4曲(第2番、第3番、第5番、第6番)は疑作らしい。詳細な経緯は省略して端的にまとめると、1720~30年代に某出版社がヘンデルの人気に乗じて勝手にヘンデルの名前を付けて刊行したという!ヘンデル自身が監修すれば疑作は排除されたでしょう。しかし、疑作とは信じられない、いかにもヘンデルっぽい4つのソナタは永遠に失われたでしょう、間違いない。
 
<演奏>
レオニード・コーガン(Vn), アンドレイ・ムイトニク(Pf)
 
<ディスコグラフィ>
(録音年代順)
【1935年】アルバート・スポールディング(Vn), アンドレ・ブノア(Pf)[グリーンドア]
【1939年】ユーディ・メニューイン(Vn), Hendrik Endt(Pf?)[BIDDULPH]
【1949年】ミッシャ・エルマン(Vn), ヴォルフガンク・ローズ(Pf)[BIDDULPH](1949年10月12日録音)
【1950年】アレクサンダー・シュナイダー(Vn), ラルフ・カークパトリック(Cem), フランク・ミラー(Vc)[Columbia原盤/グッディーズ復刻(33CDR-3327)](1950年1月4日録音)
【1952年】アルフレート・カンポーリ(Vn), ジョージ・マルコム(Cem)[DECCA](1952年7月録音)
【1953年】ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn), エマニュエル・ベイ(Pf)[RCA](1953年11月30日録音)
【1955年?】スザーネ・ラウテンバッハー(Vn), Hugo Ruf(Cem), ヨハネス・コッホ(Vdg)[Barenreiter原盤]
【1958年】ジュリアン・オレフスキー(Vn), フェルナンド・ヴァレンティ(Cem), マーティン・オーマンディ(Vc)[Westminster原盤/グッディーズ復刻(33CDR-3553)](1958年10月&1959年2月録音)
【1958年】コレギウム・プロ・ムジカ・ド・パリ; モニク・フラスカ=コロンビエ(Vn), ポール・クエンツ(Cem), ジャン=ルイ・アーディ(Vc)[Club National du Disque原盤)/Forgotten Records復刻(FR-373)]
【1950年代後半】ジャン・フルニエ(Vn), ジネット・ドワイヤン(Pf)[Ardmore Classics]
【1962年】レオニード・コーガン(Vn), アンドレイ・ムイトニク(Pf)[EMI](1962年3月26日録音)DVD
【1964年】レオニード・コーガン(Vn), Naum Walter(Pf)[独melo CLASSIC(MC-2012), SPECTRUM(CDSMBA-019)](1964年5月25日録音)
【1965年】豊田耕兒(Vn), 豊田元子(Pf)[VICTOR](1965年1月録音)
【1965年】イツァーク・パールマン(Vn), David Garvey(Pf)[RCA](1965年3月15~16日録音)
【1965年頃】ヨゼフ・スーク(Vn), スザナ・ルージィチコヴァ(Cem)[ERATO]
【1966年】アルトゥール・グリュミオー(Vn), ロベール・ヴェイロン=ラクロワ(Cem)[PHILIPS](1966年1月2~6日録音)
【1966年】レオニード・コーガン(Vn), Naum Walter(Pf)[韓国Yedang](1966年2月16日録音)MONO
【1967年】ユーディ・メニューイン(Vn), ジョージ・マルコム(Cem),アンブローズ・ガウントレット(Vdg)[EMI]
【1975年】佐藤陽子(Vn), 岩崎淑(Pf)[PA-1143](1975年4月17日録音)≪サンライズ≫
【1975年】ヨゼフ・スーク(Vn), スザナ・ルージィチコヴァ(Cem)[DENON](1975年6月30日~7月2日録音)
【1978年】アイオナ・ブラウン(Vn), アカデミー室内アンサンブル[PHILIPS](1978年6月録音)
【1980年】グスタフ・シュマール(Vn), ヴァルター・ハインツ・ベルンシュタイン(Cem), ジークフリート・パンク(Vdg)[Deutsche Schallplatten](1980年12月録音)
【1981年】ヘンリク・シェリング(Vn), ユゲット・ドレフュス(Cem)[DG](1981年11月9~13日録音)
【1982年】ヴァレリー・クリモフ(Vn), エフゲニー・スヴェトラーノフ(Pf)[LANNE HISTORICAL COLLECTION](1982年4月13日録音)
【1982年】江藤俊哉(Vn), ヴァルデマール・デーリング(Cem)[Camerata](1982年8月16~17日録音)
【1992年】アーロン・ロザンド(Vn), ヒュー・スン(Pf)[BIDDULPH]
【1993年】天満敦子(Vn), 本多昌子(Pf)[アート・ユニオン](1993年5月10~11日録音)
【1994~1995年】イヴリー・ギトリス(Vn), 岩崎淑(Pf)[BGM](1994年12月~1995年1月録音)
 
【調査中】レオニード・コーガン(Vn), アンドレイ・ムイトニク(Pf)[MELODIYA](1954年2月14日録音)LP 収録曲の確証なし
【調査中】レオニード・コーガン(Vn), エフレム・ケーニッヒ(Pf)[Orion]
【調査中】レオニード・コーガン(Vn), Naum Walter(Pf)[MELODIYA CM02227]LP
【調査中】レオニード・コーガン(Vn), Naum Walter(Pf)[独MONOPOLE MONO 060]CDR
【調査中】Wille Sundling(Vn), Eva Nordenfelt(Cem), Lars Olof Bergstrom(Vc)[EUPHONIC]
【調査中】Conrad von der Goltz(Vn), Elza van der Ven(Cem), Josef Ulsamer(Vdg)[Carus-Verlag Stuttgart]
 
(部分)
【調査中】Carl von Garaguly(Vn), Sten Frykberg(Pf)[Caprice]≪アンリ・マルトー、スウェーデンの弟子と同僚達7≫/第3楽章のみ
【調査中】イーゴリ・ベズロドニー(Vn), ウラディミール・ヤンポルスキー(Pf)[非売品]≪ロシア・東欧のヴァイオリニストによるアンコール・ピース集≫/第1楽章&第4楽章のみ
 
最終更新日:2016年11月6日

ヴァイオリン・ソナタ第4番(ヘンデル)

(録音年代順)
【1921~22年】イゾルデ・メンゲス(Vn),伴奏者不明(Pf)[HMV原盤(E 279~280)/グッディーズ](1921年11月21日&1922年1月11日録音)
【1929年】ジョルジュ・エネスコ(Vn),サンフォード・シュルッセル(Pf)[BIDDULPH](1929年2月11日&3月18日録音)★
【1937年】ヨゼフ・シゲティ(Vn),ニキタ・マガロフ(Pf)[BIDDULPH, オーパス蔵]
【1943年】ゲルハルト・タシュナー(Vn),コール・デ・グルート(Pf)[TAHRA](1943年2月26日録音)
【1944年】ユーディ・メニューイン(Vn),マルセル・ガゼル(Pf)[HMV原盤/グッディーズ](1944年9月25日録音)
【1947年】Bernard Shore(Viola),ジェラルド・ムーア(Pf)[英HMV原盤](1947年3月29日録音)ヴィオラ版(ト長調)
【1947年】シモン・ゴールドベルク(Vn),ジェラルド・ムーア(Pf)[EMI](1947年5月6日録音)
【1949年】ミッシャ・エルマン(Vn),ヴォルフガンク・ローズ(Pf)[BIDDULPH](1949年11月28日録音)
【1950年】アレクサンダー・シュナイダー(Vn),ラルフ・カークパトリック(Cem),フランク・ミラー(Vc)[Columbia原盤/グッディーズ](1950年1月4日録音)
【1951年】ミシェール・ブーシノー(Vn),モーリス・フォール(Pf)[Pathé原盤/エテルナ・トレーディング](1951年6月16日録音)
【1951年】ジョコンダ・デ・ヴィート(Vn),ジョージ・マルコム(Cem)[EMI](1951年8月30日録音)
【1952年】アルフレート・カンポーリ(Vn),ジョージ・マルコム(Cem)[DECCA, TESTAMENT](1952年7月録音)
【1952~53年頃】Benno Rabinof(Vn),Sylvia Rabinof(Pf)[Private Recording/PEARL(GEM 0205)]当盤の収録曲は「Op.1 No.15 in D」と誤記されており(正しくは、Op.1 No.13 in D)、収録曲情報の錯綜を生んでいる。海外amazon及びcduniverseではOp.1-13、HMV及び楽天ではOp.1-15と記載されているが、実際の収録曲はOp.1-13が正しい。
【1953年発売?】ラディスラフ・ヤーセク(Vn),J・ハーラ(Pf)[SUPRAPHON原盤(LPV 467)]
1953年[※1]アイザック・スターン(Vn),アレクサンダー・ザーキン(Pf)[SONY](1953年8月5~6日録音)[※1]一部サイトで「1945年」の記載あるがSONY盤の表記に従う。
【1953年】ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn),エマニュエル・ベイ(Pf)[RCA](1953年11月30日録音)
【1954年】ヨゼフ・シゲティ(Vn),カルロ・ブソッティ[※2](Pf)[Columbia原盤(ML4891)/BIDDULPH, HECTOR](1954年2月23日録音)[※2]一部サイトで共演者名は「シルヴァーノ・ブソッティ」との記載があるがBIDDULPH及びHECTORの表記(Carlo Bussotti)に従う。
【1955年】ナタン・ミルシテイン(Vn),アルトゥール・バルサム(Pf)[EMI](1955年1月26日または27日録音)
【1955年】ミッシャ・エルマン(Vn),ジョゼフ・セイガー(Pf)[THE ALPHA OMEGA SOUND](1955年5月12日録音)
【1955年?】スザーネ・ラウテンバッハー(Vn),Hugo Ruf(Cem),ヨハネス・コッホ(Vdg)[Barenreiter原盤]
【1956年】ミッシャ・エルマン(Vn),ジョゼフ・セイガー(Pf)[DECCA原盤(LXT5303)/エテルナ・トレーディング]
【1958年】コレギウム・プロ・ムジカ・ド・パリ; モニク・フラスカ=コロンビエ(Vn),ポール・クエンツ(Cem),ジャン=ルイ・アーディ(Vc)[Club National du Disque原盤/Forgotten Records復刻(FR 373)]
【1959年】ジョコンダ・デ・ヴィート(Vn),トゥリオ・マコーギ(Pf)[ANDROMEDA](1959年3月11日録音)
【1950年代後半】ジャン・フルニエ(Vn),ジネット・ドワイヤン(Pf)[Ardmore Classics]
【1960年】シモン・ゴールドベルク(Vn),B.Smith(Pf)[シモン・ゴールドベルク メモリアルファンドCD制作実行委員会]
【1961年】ミッシャ・エルマン(Vn),ジョゼフ・セイガー(Pf)[TESTAMENT(BBC放送録音)](1961年10月録音)
【1962年】ローラ・ボベスコ(Vn),ジャック・ジャンティ(Pf)[Alpha原盤/Spectrum Sound復刻]
【1965年】豊田耕兒(Vn),豊田元子(Pf)[VICTOR](1965年1月録音)
【1965年頃】ヨゼフ・スーク(Vn),スザナ・ルージィチコヴァ(Cem)[ERATO]
【1966年】アルトゥール・グリュミオー(Vn),ロベール・ヴェイロン=ラクロワ(Cem)[PHILIPS](1966年1月2~6日録音)
【1966年】トーマス・ブランディス(Vn),ヴァルデマール・デーリング(Cem),ヴォルフガング・ベトヒャー(Vc)[EMI/TOWER RECORDS](1966年6月26日録音)
【1967年】ユーディ・メニューイン(Vn),ジョージ・マルコム(Cem),アンブローズ・ガウントレット(Vdg)[EMI]
【1969~72年頃?】アンドレアス・レーン(Vn),Karl Bergemann(Pf)[DG原盤]
【1971年以前】豊田耕兒(Vn),辛島輝治(Pf)[全音楽譜出版社/Columbia]≪スズキメソード・ヴァイオリン指導曲集Vol.6≫
【1972年】フェリックス・アーヨ(Vn),カルロ・ブルーノ(Cem),エンツォ・アルトベルリ(Vc)[東芝EMI原盤](1972年7月5日、7月13日録音)
【1975年】ヨゼフ・スーク(Vn),スザナ・ルージィチコヴァ(Cem)[DENON](1975年6月30日~7月2日録音)
【1978年】アイオナ・ブラウン(Vn),アカデミー室内アンサンブル[PHILIPS](1978年6月録音)
【1980年】グスタフ・シュマール(Vn),ヴァルター・ハインツ・ベルンシュタイン(Cem),ジークフリート・パンク(Vdg)[Deutsche Schallplatten](1980年12月録音)
【1980年頃】エステール・ペレーニ(Vn),G.キーシュ(Pf)[HUNGAROTON原盤(SLPX 11975)]
【1981年】ヘンリク・シェリング(Vn),ユゲット・ドレフュス(Cem)[DG](1981年11月9~13日録音)
【1982年】江藤俊哉(Vn),ヴァルデマール・デーリング(Cem)[Camerata](1982年8月16~17日録音
【1983年】フィリップ・ネーゲル(Vn),Paul Rey Klecka(Cem)[Da Camera Magna]
【1985年】ジョルジ・パウク(Vn),ヤーノシュ・シェベシュチェーン(Cem),マリア・フランク(Vc)[HUNGAROTON]
【1985年】Mihai Constantinescu(Vn),Marta Joja(Cem)[ELECTRECORD]
【1988年】藤田容子(Vn),雄倉恵子(Cem)[CBS-SONY](1988年4月4~5日録音)
【1992年】アーロン・ロザンド(Vn),ヒュー・サン(Pf)[BIDDULPH]
【1993年】天満敦子(Vn),本多昌子(Pf)[アート・ユニオン](1993年5月10~11日録音)
【1993年】ヨゼフ・スーク(Vn),Aleš Bárta[Lotos](1993年9月録音)
【1995年】矢部達哉(Vn),中野振一郎(Cem),金木博幸(Vc)[MEISTER MUSIC(非売品)](1995年12月22日録音)≪日経ホール・リサイタル・シリーズ「ワークショップ・オブ・ミュージック」ガラ・コンサート≫
【1996年】パヴェル・フーラ(Vn),イルジナ・ポコルジナー(Org)[Varsumat](1996年4月録音)
【1996年?】レイチェル・バートン(Vn),デイヴィッド・シュラーダー(Cem),ジョン・マーク・ロゼンダール(Vc)[CEDILLE RECORDS]
【2002年】ビン・ファン(Vn),キム・ヒュン=スン(Pf)[NAXOS](2002年1月録音)
【2004年?】Maurice Sklar(Vn),Hugh Sung(Pf)[Maurice Sklar]≪The Romantic Baroque Violin≫(Accompaniment by Leopold Auer)
【2005年】島根恵(Vn), 遠藤直子(Pf)[ALM RECORDS](2005年8月録音)
【2008年】西崎崇子(Vn),テレンス・デニス(Pf)[NAXOS](2008年4月23~27日録音)≪スズキ・エバーグリーン第5集≫
【2009年】永峰高志(Vn),荻野由美子(Org)[ALM RECORDS](2009年4月20~22日録音)
【2011年】川田知子(Vn),中野振一郎(Cem)[浜松市楽器博物館](2011年4月19~22日録音)
 
(ソリストの姓のアルファベット順)
【調査中】イーゴリ・ベズロドニー(Vn)
【調査中】マリウス・カサドシュ(Vn),Ensemble "Violes et Violons"[PLEIADE]
【調査中】ジノ・フランチェスカッティ(Vn)
【調査中】Igor Frolov(Vn),ピアノ伴奏[Mezhdunarodnaya Kniga原盤]■
【調査中】エグモント・ガンツ(Vn),ウルリヒ・グロッサー(Pf)[Polyphonia]
【調査中】Conrad von der GoltzVn,Elza van der VenCem,Josef UlsamerVdg[Carus-Verlag Stuttgart]
【調査中】ナップ・デ・クライン(Vn),ルドルフ・ヤンセン(Pf)[Iramac原盤, テイチク(オーヴァーシーズ・レコード)国内盤LP]
【調査中】ヴァレリー・クリモフ(Vn),ウラディミール・ヤンポルスキー(Pf)[Mezhdunarodnaya Kniga原盤]■
【調査中】ジュリアン・オレフスキー(Vn),ヴァレンティ(Cem),M.オーマンディ(Vc)[Westminster原盤]
【調査中】Dick de Reus(Vn),Albert de Klerk(Org)[独TELEFUNKEN原盤(AWT8022)]
【調査中】アンリ・テミアンカ(Vn),マルコム・ハミルトン(Cem)[EVEREST]
 
(参考
【1968年】エドゥアルト・メルクス(Vn),エドゥアルト・ミュラー(Cem),アウグスト・ヴェンツィンガー(Vc)[ARCHIV](1968年5月6~12日録音)
 
(部分)
【不明】鈴木鎮一(Vn),柳田三佐子(Pf)[(社)才能教育研究会/東芝EMI]≪鈴木鎮一メモリアル・アルバム≫/第1楽章のみ
【2013年】島田真千子(Vn),佐藤卓史(Pf)[MUNETSUGU HALL(MUNE 0001)](2013年9月18日録音)/第1楽章&第2楽章のみ
【1905年または1907年】カール・フレッシュ(Vn),伴奏者不明(Pf)[ODEON原盤]/第2楽章のみ▲
【調査中】ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(Vc),A.デデューキン(Pf)[EMI]/第3楽章のみ
【1959年】ナタン・ミルシテイン(Vn),レオン・ポマーズ[EMI](1959年3月16日録音)/第3楽章のみ(arr.by Hubay
【1987年】ミッシャ・マイスキー(Vc),パーヴェル・ギリロフ(Pf)[DG](1987年10月録音)/第3楽章のみ
 
(参考文献)
≪DISCOPAEDIA OF THE VIOLIN,1889-1971≫(資料提供/ibotarowさん)■
≪Carl Flesch Recordings except Edison≫(資料提供/ibotarowさん)▲
≪Georges Enesco recordings for American Columbia≫(資料提供/ibotarowさん)★
 
前回更新日:2014年11月16日
最終更新日:2015年4月12日

無名のシャコンヌ

<曲名>
ヴァイオリン・ソナタ第12番ト長調より「シャコンヌ」(ロナティ)
 
<演奏>
エミリー・オータム(ヴァイオリン)、共演者不明(チェンバロ&チェロ&リュート)
http://www.youtube.com/watch?v=1CdkbMW88J8 (11分46秒)
 
エミリー・オータムの≪LACED/UNLACED≫から、もう1曲。ロナティ(1645~1710)のことは当盤を聴くまで名前も知りませんでした。コレッリよりほんの少し前の時代のイタリアの音楽家で、同世代のストラデッラ(女性スキャンダルで有名)と親交があり、晩年には若きジェミニアーニ(コレッリの弟子)を教えたらしい。
 
これがなんと素晴らしいシャコンヌ!「シャコンヌ」とは固執低音をもつ3拍子の変奏曲で、エミリーのアルバムでは「シャコンヌ」とは明記されていませんが、主音から1つずつ下がっていく4つの音(ソ-ファ♯-ミ-レ)を固執低音にもつシャコンヌ。反復こそ魅力!寄せては返す波のようで、同じように見えても同じ波は来ない。目覚めの冒頭から徐々にヒートアップし、あの乾いた音色で快刀乱麻を断つごとくのエミリーのヴァイオリン。ものすごいテクニック、適性。そして途中からト短調に転じ(5分00秒~)…つまり、ヴィターリのシャコンヌと同じ固執低音(ソーファーミ♭ーレ)が現れる!
 
こんな隠し玉を出してくるエミリーの古楽マニアぶりは並じゃない。だいたい、17歳のデビューアルバムにオルティスの変奏論を入れるヴァイオリニストなんて、ほかに誰がいる!エミリーのことは日本ではほとんど話題になりませんが、Twitterのフォロワーは約47000人、facebookの登録者は27万人以上。でも、それはたぶん「ゴシック・メタルのエミリー」のファンが大半で、クラシック業界における知名度は皆無に近い、間違いない。
 
今年になって、すでに廃盤だった当盤を取り寄せるべく、某クラシック専門店に相談したところ、なんと、本人サイドに「CD-R化して販売させてほしい」とアタックしてくれましたが(プロは考えることが違う)、代理人から“Emilie Autumn will not give permission. She is setting up her own distribution in Japan.”と返信があったとのこと。それでも、あの手この手で(どうやって?)強引に取り寄せていただきました。
 
ひょっとして、「古楽のエミリー」のファン(ぼく)が日本にいることがエミリー本人に伝わっていたらいいな
 
(同曲異演)
クリストフ・ティンペ(ヴァイオリン)、アカデミア・ペル・ムジカ【2002年録音、Capriccio】
http://ml.naxos.jp/album/C67075
http://www.youtube.com/watch?v=0VwG8UT4sJY (シャコンヌは49分49秒~)
 
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