平均律クラヴィア曲集第1巻第3番BWV848(バッハ)

バッハの≪平均律≫を1曲ずつ、トランスクリプション(編曲もの)で紹介するシリーズ、第3回。
 
<曲名>
平均律クラヴィア曲集第1巻第3番嬰ハ長調BWV848~前奏曲(バッハ/ヘンリー・ウッド編曲)
 
<演奏>
アンドリュー・リットン指揮ロイヤル・フィル【2010年8月14日収録(Live)】
https://www.youtube.com/watch?v=zUCsmhQk4L0 (6分03秒のうち、はじめから1分34秒まで)
二〇世紀後半の歴史的演奏習慣への姿勢に慣れた耳と心には、過去と現在を融合しようというこのような試みは心得違いに思われるかもしれない。しかし、これらの試みには古典派以前の音楽と楽器に対する関心の増大と、現代のコンサートライフが要求するものとを調和させようという真摯で前向きな気持が見て取れる。(中略)彼らは全体として、厳格な歴史的正確さとの妥協を許容するばかりか、古楽を現代の聴衆に生き生きと伝えるためには、むしろ必須の条件であると感じていた。(ハリー・ハスケル『古楽の復活-音楽の「真実の姿」を求めて』東京書籍、1992年)
2010年プロムスにおける、プロムス創始者ヘンリー・ウッド(1869~1944)が編曲した管弦楽版のライヴ動画。「シンフォニック・バッハ」と言えばストコフスキーが有名ですが、ウッドも、彼自身が編曲した「トッカータとフーガ」を自ら指揮して録音するなどバッハを手がけています。この前奏曲は、まどろみの中に見る田園の風景のように穏やかで非現実的な感触のバッハ。
 
この動画では無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番ホ長調BWV1006の前奏曲(同じくウッド編曲)がつづきます。この演奏はあらためて取り上げます。
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平均律クラヴィア曲集第1巻第2番BWV847(バッハ)

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バッハの≪平均律≫を1曲ずつ、トランスクリプション(編曲もの)で紹介するシリーズ、第2回。
 
<曲名>
平均律クラヴィア曲集第1巻第2番ハ短調BWV847(バッハ/ジャック・ルーシェ編曲)
 
<演奏>
【旧録音盤】
ジャック・ルーシェ(ピアノ)
ピエール・ミシュロ(ベース)
クリスチャン・ギャロ(ドラムス)
前奏曲とフーガ http://www.youtube.com/watch?v=pgR6zIUG6e0 (7分09秒)
 
フーガ(4分21秒から)がカッコイイです
 
【新録音盤】
ジャック・ルーシェ(ピアノ)
ヴァンサン・シャルボニエ(ベース)
アンドレ・アルピノ(ドラムス)
前奏曲 http://www.youtube.com/watch?v=c88eVVSi9fI (4分38秒)
 
1960年代にトータル600万枚を売り上げたというジャック・ルーシェの≪プレイ・バッハ≫シリーズは、バッハ生誕300年(1985年)に合わせて再開します。ぼくが初めて聴いたのは旧録音盤で、中学2年のときでした(1988年)。その翌年、スズメの涙の小遣いをはたいて新録音盤を買ったときの怒りは忘れません(過去記事参照)。でも、今になってあらためて聴いてみると、新録音盤もそんなにわるくないかな、という気がしてきました。
 
10代の頃は「こうでなくてはならない」という強烈な理想があったのに、年齢を重ねるにしたがって、今まで拒絶していたものが「これもいい」と思えてくる。それは音楽に限らずよくあること。許容範囲の拡がりは人生経験のなせるわざか、それとも情熱の冷却か。でも、「これもいい」と「どうでもいい」は違うと信じる。10年後はまた違うことを書いているかも。
 
(おまけ)
Symphony Xというバンドの“Dressed To Kill”に平均律第1巻第2番の前奏曲が引用されています。
http://www.youtube.com/watch?v=MfZufW3mL6A (3分34秒から)

平均律クラヴィア曲集第1巻第1番BWV846(バッハ)

バッハの≪平均律≫を1曲ずつ、トランスクリプション(編曲もの)で紹介する新シリーズ。なお、この曲集のタイトルを≪平均律≫と呼ぶのは誤訳と思いますが、ここではこの問題に言及しません。気になる方は自分で調べてください(逃)
 
<曲名>
平均律クラヴィア曲集第1巻第1番ハ長調BWV846(バッハ)
 
○前奏曲(2台ピアノ編曲)
 
フランスの作曲家グノー(1818~1893)はバッハの前奏曲をそのまま伴奏に借用して新しいメロディーを書き足し、「アヴェ・マリア」を作曲しました。今回紹介するのは2台ピアノ版で、第1ピアノはバッハの原曲をそのまま弾き、第2ピアノ(某有名ジャズピアニスト)が即興で合わせています。なんて素敵なジャム・セッション
 
○フーガ(ブゾーニ編曲)
 
フーガは往年のヴィルトゥオーゾ、ブゾーニ(1866~1924)による意欲作を紹介します。なんと、平均律第1巻第1番のフーガに、バッハの名前(BACH)を音名に置き換えた「B」(シ♭)-「A」(ラ)-「C」(ド)-「H」(シ)という、バッハの遺作≪フーガの技法≫の最後に登場する主題を重ね合わせています。両作品を別々に聴く時間がない忙しい現代人にはピッタリのハイブリッド・バッハ!(微妙~

3周年

昨日(11月8日)、このブログは3周年となりました。日頃よりお付き合いいただいている皆さんに感謝の意を表します。
 
今年は、これまでにコメントをくださった方々の(コメント数)ベスト10を発表します♪
 
<ザ・ベストテン>
【第1位】 ホーシュさん
【第2位】 イルさん
【第3位】 musicaさん
【第4位】 あすかさん
【第4位】 ブルーさん
【第6位】 しのさん
【第6位】 misuzuさん
【第8位】 nemo先生
【第9位】 双子座さん
【第10位】 大津皇子さん
(Loree自身は除く。複数のアカウントでコメントいただいている方は名寄せしています)
 
以下、ハルコウさん、SL-Maniaさん、つぼみさん、cavalleriaさん、torikeraさん、coraさん、よっしーさんとつづきます(ここまで僅差なので一挙紹介)。これまで100名以上の方からコメントいただきました。ありがとうございました。また、ブログ上だけでなく、飲みにお付き合いいただいた被害者(?)の方々にも御礼申し上げます
 
ところで、わが家にはLPレコードが約300枚あります。そのうち100枚はSONY&VICTOR系の「ベスト100」的な名曲集で、新入社員のときに勤務先の工場のバザーで3千円(ラック付き・配達付き)で買いました。
 
残りの200枚は今夏、親戚の引っ越しを機に譲り受けました。バルトーク、コダーイ、ヤナーチェクなどの東欧系、クセナキスやシュトゥックハウゼンなどの現代音楽、それと世界の民族音楽など。見事にこれまで縁遠かったレパートリーが大半です(汗)
 
そして先月、LoreeコレクションにSPレコードが加わりました。G介さんからいただいたシュメーの「春の海」と、プシホダの「チゴイネルワイゼン」。さらに…(詳細は後日)
 
そんなわけで、かくも充実のライブラリー(総額3千円)を誇るにも関わらず!わが家にはレコードプレーヤーがありません(涙)現在うちにあるのは親戚からもらったものですが、運搬時の衝撃で動かなくなってしまいました(涙)わが家はマイカーなし(広島で売った)、パソコンなし、レコードプレーヤーなし。一体、何があるのでしょうか
 
しかし!ついにレコードプレーヤーを買うことを決意しました(目標:年内)。希望要件は以下の通りです。数日前の新聞広告に載っていた日本直販の中国製にちょっと惹かれますが、装備過剰で、カセットもスピーカーもわが家には余分です
【希望要件】
■33回転(必須)、45回転(できれば)、78回転(必須)
■操作簡便、微調整不要(必須)
■外部機器に赤白コードで出力可(必須)
■フォノイコライザー内蔵(できれば)
■CDRへのダビング機能内蔵(できれば)
■持ち運びタイプよりも据え置きタイプ(できれば)。置き場所は写真右のラックの上です。
■予算2万円以内
おすすめ機種がありましたら教えてください♪

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