2013/05/27
弦楽四重奏曲第10番「ハープ」(ベートーヴェン)
<曲名>
弦楽四重奏曲第10番変ホ長調「ハープ」(ベートーヴェン)
<演奏>
カペー四重奏団【1928年録音、日本コロムビア(SP)】
第1楽章~第2楽章の途中まで https://www.youtube.com/watch?v=lBr4BHAwYIg (10分59秒)
第2楽章の途中から最後まで https://www.youtube.com/watch?v=RTPLJIv143M (8分28秒)
第3楽章~第4楽章 https://www.youtube.com/watch?v=BiifYsYELbo (11分31秒)
記念すべき自宅パソコンからの記事第1号はSPレコード。この4枚8面のアルバムを父の実家で見つけたのはずいぶん前のことで、そのとき、ぼくの大叔父(祖父の弟)に当たるというN氏の遺品だと知りました。N氏は戦時中に早逝したそうで、ぼくの父(昭和17年生まれ)が赤ちゃんのときに一緒に写っている写真が唯一、面影を伝えます。
数年前に96歳で亡くなった祖父は昔のことをあんまり話さない人だったので、N氏のことは名前くらいしか分かりません。不思議なのは、祖父もその周辺も音楽には縁がない人ばかりなのに、なんで弟だけ突然変異のようにカペーのベートーヴェンを聴いていたのか。
父の音楽好きも不思議で、学生時代以来、半世紀以上もチェロを弾いていますが、N氏が亡くなったときはまだ幼かったので、直接の影響はあり得ない。ただ、このレコードは子どもの頃に聴いていたそうです。実情としては、特に深い理由はなく「他にレコードがなかった」ということです
父にはオーパス蔵の復刻CDをプレゼントしました。

父にはオーパス蔵の復刻CDをプレゼントしました。
また年月は過ぎ、わが家にもようやくレコードプレーヤーが入り、ついにこの日が来ました。あのレコードを引き取り、再生してみました。ちゃんと音が出ます。以前、G介さんから「CDの寿命は登場した頃は半永久と言われたが、実はそうではなかった。レコードは100年前のものでも音が出る。メディアとして大成功だったということ。」と伺って衝撃を受けたことを思い出しました。
何を隠そうベートーヴェンの弦楽四重奏曲をまったく知らないぼくにはこの曲の良さも演奏の良さも分からないけど、針を落とした瞬間、何かがつながった気がした。