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世紀の競演!13人によるピアノ・コンサートライヴ

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<アルバムタイトル>
世紀の競演!13人によるピアノ・コンサートライヴ
13 Pianos Live in Concert
【1974年12月9日収録(於/ロンドン・ロイヤル・フェスティバル・ホール)、TELEFUNKEN】
 
世界的なピアニストが一堂に会するガラ・コンサートと言えば、アルゲリッチ、キーシン、プレトニョフ等々が参加したスイスのヴェルビエ音楽祭を想起する方が多いでしょう、間違いない。今から40年も前にInternational Piano Archivesという、音楽史に埋もれたピアノ作品の楽譜を収集している団体が活動資金を得るためにおこなったこのイベントは、もはや20世紀のピアノ演奏史に埋もれています。
 
<収録曲>
1)英国国歌
2)トルコ行進曲(ベートーヴェン/ブラックフォード編曲)
3)タンゴ(アルベニス/ゴドフスキ編曲)
4)ピアノ協奏曲第5番~トッカータ(サン=サーンス/作曲者自身による編曲)
5)「ミクロコスモス」~ブルガリア舞曲第1、2、5、6番(バルトーク)
6)「3つの夜想曲」~祭り(ドビュッシー/ラヴェル編曲)
7)トルコ戦争曲(ティロ・メデク)
8)ピアノ協奏曲第1番~第2楽章(ショパン/バラキレフ編曲)
9)ユモレスク(シチェドリン)
10)三葉の曲(ヴィルヘルム・フリードリヒ・エルンスト・バッハ)
11)ヴィクトル・ボルゲの挨拶
12)ウィーン舞曲第1番(イグナツ・フリードマン)
 
<演奏>
ジョン・リル(1、2、7)
ジャンヌ=マリー・ダルレ(2、4)
バリント・ヴァジョニ(2、6)
ギャリック・オールソン(2、8、10)
ラドゥ・ルプー(2、9)
アリシア・デ・ラローチャ(2、10)
ジーナ・バッカウアー(2、10)
ホルヘ・ボレット(2)
シューラ・チェルカスキー(3)
スティーヴン・ビショップ=コヴァセヴィチ(5)
タマーシュ・ヴァーシャーリ(6)
ジョン・オグドン(7)
ヴィクトル・ボルゲ(11、12)
 
ぼくが名前も知らなかった人について補足すると、ジョン・リルは1970年のチャイコフスキー・コンクール第1位、バリント・ヴァジョニ(当盤ではヴァーゾニと記載)はハンガリーのリスト音楽院でドホナーニとコダーイに師事したピアニスト、そしてヴィクトル・ボルゲはこのコンサートの主宰者で、なんとピアニスト兼コメディアンとして欧米で有名な人らしい。
 
先ず、ベートーヴェンの「トルコ行進曲」がすごい。ピアノ8台も異常ですが、最初はわりと原曲に忠実な(?)アレンジで弾き通して拍手喝采。しかしここで終わりでなく、原調を留めない即興演奏が始まる!レコードで聴いたときはみんなテキトーに弾いているのかと思いましたが、楽譜を見ながら弾いていますね
 
さらにユーモアが効いているのは、かの大バッハの孫、W・F・E・バッハ(1759~1845)の「三葉の曲(Das Dreyblatt)」。W・F・E・バッハ先生(オールソン)が2人のかわいい女子生徒(ラローチャ&バッカウアー)と「両手に花」状態でピアノ1台の6手連弾を披露するのですが、真ん中に座る先生のパートは右手が最高音域、左手が最低音域で書かれているので、左右のお嬢様を抱き寄せて弾かざるを得ない!これは決してセクハラではないのです、やむを得ないのです。この曲、本当にこのように書かれているらしい。誰ですか?楽譜を探してピアノサークルで演奏しようと企んでいるのは…
 
トルコ行進曲 https://www.youtube.com/watch?v=NeUovGDZoj0 (4分28秒)
三葉の曲 https://www.youtube.com/watch?v=HNjJYxsPrXU (5分30秒)
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ピアノ協奏曲第17番(モーツァルト)

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<曲名>
ピアノ協奏曲第17番ト長調K453~第1楽章(モーツァルト)
 
これまでにもあちこちで書いてきたことですが、小学4年(1984年)の夏休みに音楽感想文を書く宿題が出て、父の薦めで聴いたモーツァルトのピアノ協奏曲第17番がぼくの人生最初の1曲でした。
 
父は音楽好きですが、レコードを積極的に買うタイプではなく、親切な音楽好きの知人がせっせとダビングしてくれたというカセットテープが数十本あって、それを繰り返し聴いていました。ほとんどモーツァルトで、中でもピアノ協奏曲は曲ごとに演奏者が異なり、カサドシュ、ハスキル、ブレンデル、アシュケナージなど、その親切な方が吟味して選定されたことが窺えるラインナップでした。
 
ぼくが聴いた17番もその中の1曲。それ以前にも父はこの曲を繰り返し聴いていたはずですが、子どもには空気みたいなもので、まったく意識しませんでした。ピアノのレッスンで先生から与えられた曲は別として、ぼくの人生で音楽と正対したのはこのときが初めてだったと思います。それがペライアの演奏だったんだな、と確認したのは何年もたってからのこと。
 
ぼくが17番を気に入ると、父は楽譜を買ってきて、子どもなりに(テキトーに)弾いて遊んだりもしました。その楽譜はもう手元にないけど、この曲が自分にとって記念すべき曲という事実は変わらず、今でも自分の骨にまで刻まれている感覚があります。
 
それから四半世紀以上も過ぎて、某店の100円コーナーでこの曲の楽譜付きレコードを発見!出版社は違うけど、父が買ってきたのと同じくオーケストラパートをピアノに編曲した4手用の楽譜です。迷わず買ったことは言うまでもありません。
 
さらに、この演奏も珍品。なんとMMO(Music Minus One)、つまりソロパートを欠くカラオケ演奏です。かつて、なりきりソリストだった小学生にこのレコードを進呈したらどんなに喜んだことだろう!この夢の音楽を仕上げる最後の1ピースは君だったのだ。序奏が終わって間髪を入れずソロが入ってくるべきところも無音(2分26秒~)、もちろんカデンツァも無音(10分49秒~)。指揮者とオーケストラの皆さんが1分以上もし~んと静まり返っているからと言って、これは決してジョン・ケージの「4分33秒」ではないのである。間違いない!

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