2016/05/08
新シリーズ「オーケストラの楽器」第1回。このシリーズでは、オーケストラで使われる楽器を紹介するレコードを紹介します。プロコフィエフの「ピーターと狼」やブリテンの「青少年のための管弦楽入門」のような作曲作品ではなく、楽器紹介のために制作された教育用レコードを対象とします。なお、「ピーターと狼」日本語ナレーション版は別シリーズで継続します(書庫参照)。
<アルバムタイトル>
管弦楽の楽器
<演奏>
コロムビア管弦楽団【1950年代録音(?)、日本コロムビア】
<紹介されている楽器>(登場順)
1)ヴァイオリン
2)ヴィオラ
3)チェロ
4)コントラバス
5)ピッコロ
6)フルート
7)オーボエ
8)イングリッシュホルン
9)クラリネット
10)バスクラリネット
11)ファゴット
12)コントラファゴット
13)ホルン
14)トランペット
15)テノール
16)トロンボーン
17)バストロンボーン
18)チューバ
19)ティンパニ
20)ハープ
21)チェレスタ
当盤はSPレコード(78回転)2枚4面にわたって21の楽器を紹介しています。解説書が添付されていないので、盤面記載以外の情報は一切ありません。演奏団体は「コロムビア管弦楽団」と記載されていますが、オーケストラの演奏は含まれず、各楽器につき一人の奏者が無伴奏でシューベルトの「アヴェ・マリア」やベートーヴェンの「運命」第3楽章の一節など、1~3曲をナレーションもなく次々と入れ替わり演奏していくという、なんの色気もない構成が印象的です。先だって一緒に試聴してくださった盟友Pちゃんさんが「オケの部室の練習風景のよう」と評されたコメントが非常に的確にして秀逸です。
なお、このレコードは2枚目(第3面と第4面)の盤面がなだらかな椀状に変形していることに加えて、楽器間のインターバルの溝幅が広くて、針がそこで止まってしまうので困っていたのですが、ib○tar○w先生とPちゃんさんのご助言でレコードプレーヤーのアンチスケーティングの設定値をゼロにしたら針が進んでくれるようになりました。ありがとうございました。但し、盤面が変形しているせいか、音が歪んだり謎のノイズが入る箇所があります。ご了承ください。
<不明点>
・シューベルトの「アヴェ・マリア」とベートーヴェンの「運命」のほか、もう1曲演奏されている曲名
・ティンパニ、ハープ、チェレスタが演奏している曲名(チューバ以前の楽器とまったく別の曲)
・15番目に登場する金管楽器「テノール」(10分29秒~)とは?