7周年

「ビールは醸造所の煙突の影が落ちる範囲で飲め」というドイツの諺があるそうで、ビールはつくりたてに限るという意味です。ひとくちにビールと言っても世界には様々なスタイルがあるので、単純に新鮮だから良いとは限らないのですが、まあ、一般的には新鮮なほうが美味しく飲めるビールが多いと思います。
 
ここ数年、約20年前の地ビールブーム以来の「第2次ブーム」で全国各地に新しい醸造所が次々と誕生し、日本全国で約200、東京都内だけで20以上あります。中にはレストランを併設せず外販だけの醸造所もありますが、少なくとも東京近郊ではレストラン併設型が主流で、ドイツの諺を実践できます。そこで、東京の醸造所を知り尽くした(←ウソ)ぼくのおすすめを堂々紹介。なお、下掲の本の表紙は実在の醸造所ですが、この記事とは特に関係ありません。間違いない。
 
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【左の表紙】カンピオンエール(浅草)
【右の表紙】ブルーマジック(宇都宮)
 
(1)さかづきBrewing
北千住駅から徒歩数分、今年3月にオープンしたばかりのレストラン併設醸造所。
【醸造所併設レストランの魅力】
■つくりたて(小規模で高回転)
■そこでつくったビールをそこで飲むというライヴ感
■つくり手とのコミュニケーション
まあ一般的にはこんなところですが、現実にはこのたった3つのポイントをすべて満たす醸造所は非常に少ないのです。例えば、消費量に対して1回当たりの生産量が過大で「つくり置き」状態になったり、醸造設備が非公開でレストランからまったく見えないとか、つくり手と飲み手の接点がないとか。
 
当店はこれらのポイントをすべて満たし、しかもフードメニューも含めてリーズナブル、アットホームな雰囲気で居心地よく、パーフェクトな醸造所だとぼくは絶賛してやまない。いつも混んでいて、予約なしでは入れる保証ないのが唯一の難点です。ここのカウンター席がぼくの一番のお気に入りです
 
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(2)T.Y. Harbor Brewery
品川駅から徒歩10数分、または天王洲アイル駅から徒歩数分。運河沿いのロケーションが素敵で、ぜひ品川駅から(素敵な女性と二人で)歩いて行くことをおすすめします。ここはビールの生産規模もレストランの席数も「さかづきBrewing」の10倍くらい。店内とテラスにそれぞれカウンター席とテーブル席があるので、シチュエーションと天候と気分に応じて
 
つくり手は通常は接客しませんが、たまに見学ツアーを開催していて、このときはつくり手の方が案内してくれます。だいたい平日ですが、有休取ってでも参加する価値あります
 
■いろいろ「飲める!」美味しいビールを「知る!」T.Y. Harbor Brewery 見学ツアー
 
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先日(11月8日)、このブログは7周年となりました。今後も変わらぬお付き合いをお願いします♪
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ビデオテープ

カセットテープの魅力の一つは、カセットをラジカセに入れて再生ボタンをガチャッと押す「ガジェット(道具)感」だという(前回記事参照)。その点、ビデオテープの「ガジェット感」はカセットテープを圧倒的に凌駕します。
 
ぼくの人生における映像ソフトとの初めての接点は友人宅で見せてもらったドラえもんの映画「のび太の大魔境」(1982年公開)だったと記憶しています。そのビデオが市販品だったのか、ダビングだったのか(はたまた、VHSかベータか)、今となっては不明ですが、わが家(実家)はもちろん他の友人宅にもまだなく、世間標準よりも早い時期だったのではないかしらん。
 
わが家(実家)は機器への投資に腰が重い家柄で、ビデオの導入は1987年頃だったと思います。この辺り、レコードやCDにまつわる記憶よりもやや曖昧なのは、ぼくにとってビデオは主要メディアではなかったのだと思います。DVDに移行したのは21世紀に入ってからですので、それまでに買った市販の映像ソフトはビデオテープがすべてでした。
 
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【オペラ】
■ビゼー/カルメン(レヴァイン指揮メトロポリタン、アグネス・バルツァ、ホセ・カレーラス)
■ビゼー/カルメン(カラヤン指揮ウィーン・フィル、グレース・バンブリー、ジョン・ヴィッカーズ)
■ビゼー/カルメン(クライバー指揮ウィーン国立歌劇場、エレーナ・オブラスツォワ、プラシド・ドミンゴ)
■レオンカヴァッロ/道化師(プレートル指揮ミラノ・スカラ座、テレサ・ストラータス、プラシド・ドミンゴ)
■レオンカヴァッロ/道化師(レヴァイン指揮メトロポリタン、テレサ・ストラータス、パヴァロッティ)
■プッチーニ/蝶々夫人(カラヤン指揮ウィーン・フィル、ミレッラ・フレーニ、プラシド・ドミンゴ)
■プッチーニ/ラ・ボエーム(クライバー指揮ミラノ・スカラ座、イレアナ・コトルバス、パヴァロッティ)
■J・シュトラウス/こうもり(クライバー指揮バイエルン国立歌劇場、知ってる歌手いない)
「カルメン」は友人宅でクライバーの映像を見せてもらって火が付きました。この映像は現在容易にDVDで入手できますが、当時(20世紀末)はまだ正規商品化されておらず、かつて(1980年代前半?)ただ一度だけあったというTV放送の私的な録画を見せてもらったのでした。そんなわけで猛烈に探し回って見つけたのがこのビデオ。さらに同一演奏のCDも見つけて、その後DVDも買って、わが家にはクライバーの「カルメン」が3つあります
 
「道化師」があるのが謎です。今でこそ、ぼくはこの作品を「世界5大オペラ」に挙げることを躊躇しませんが、いつなんで全曲聴いてみるつもりになったのか。何らかのきっかけがあったはずですが、まったく記憶にありません
 
プッチーニも記憶にありませんが、若い頃はCDでよく聴いていたので、その延長と思われます。しかしその後、ほとんど聴かなくなって数年放置していたら白カビが生えてしまい、どうしたものかと途方に暮れてさらに数年が経ち、現在に至ります。果たしてDVDなどで買い直す日は来るのか

わが青春のカセットテープ

『カセットテープ ブーム再び メーカーが復刻版発売』(2016年10月24日、毎日新聞)
ハイレゾ(高解像度)など技術的に高音質というのと、耳に聞こえる心地よさはレベルの違う話。アナログの音が心地よく聞こえる訳は、音の柔らかさや、ノイズ(雑音)も含めたリアリティーにある。
店を訪れる人の年齢はさまざま。懐かしさを求めに来る30代以上の音楽ファンがいる一方、カセットテープの時代を全く経験していない若者も多い。彼らにとって、カセットテープはデジタルの次に来ている新しいメディア。そこにノスタルジーは全く介在していない。
カセットテープやラジカセの持つ「ガジェット(道具)感」も魅力の一つ。カセットをラジカセに入れ、再生ボタンをガチャッと押す、あの感覚だ。インターネットでデータを受信しながら再生するストリーミングと対極的で、デジタル世代にはすごく新鮮。逆にクールなものに映る
(定額で好きな曲を何万曲も聴ける音楽配信サービスが普及するなど)安価で聴きやすい状況ができたのに、みんな音楽を聴かなくなっている。有り難みが損なわれると、そこから離れていくからだ。曲をスキップできないカセットテープでは、A面の1曲目からB面の最後まで音楽と対峙して、楽しさを再認識できる
(以上、東京・中目黒のカセットテープ専門店「waltz(ワルツ)」の角田太郎さんのコメントを中心に抜粋)
 
カセットテープなんて死語かと思っていたら、最近ブームらしい。ぼくが自ら音楽を求めて怒涛の勢いで聴くようになった小学校高学年から中学生にかけて(1980年代後半)はちょうどレコードからCDへの移行期で、わが家にまだCDはなく、しかしレコードプレーヤーは壊れて処分され、中学入学祝いで買ってもらったダブルのラジカセがぼくにとって初めての自分専用再生機でした。
 
このときCDプレーヤーを買ってもらう選択肢もあったかもしれないけど、当時の小遣いで高価なCD(ディスク)は買えないし、近所の図書館から借りるカセットテープのダビングとかFMのエアチェックで必要なのは、間違いなくカセットテープでした。
 
そんなわけで、市販の音楽ソフトでも選べるのは当然にカセットテープのみ、父の海外出張のお土産もカセットテープ、自分で買うのもカセットテープ。中学3年のとき(1989年)にわが家もようやくCDプレーヤーが導入される以前はカセットテープがすべてでした。
 
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【父に買ってもらったカセットテープ】(=特にお気に入りだった)
■ベートーヴェン/交響曲第9番(クルト・マズア指揮)
■ヴィヴァルディ/二重協奏曲集(ネヴィル・マリナー指揮)
■バッハ/ヴァイオリン協奏曲集(ヤープ・シュレーダー、ホグウッド指揮)
■バッハ/管弦楽組曲全曲(ニコラウス・アーノンクール指揮)
■フルート協奏曲集(セヴェリーノ・ガッゼローニ、イ・ムジチ)
■フルート協奏曲集(ジャン=ピエール・ランパル、ジャック・ルーセル指揮)
■バッハ/リュート曲集(ナイジェル・ノース)
■バッハ/無伴奏チェロ組曲全曲(ミッシャ・マイスキー)
■ヘンデル/オルガン協奏曲集 作品4全曲(サイモン・プレストン、トレヴァー・ピノック指揮)
アーノンクールのバッハは大学時代にCDで買い直し、ホグウッドのバッハもずっと探していたのですが、なかなか同じジャケットデザインのが見つからなくて数年前に買い直しました。マリナーのヴィヴァルディは10数年前に大阪駅の近くの地下街のCDショップでただ一度だけ出会ったのですが、当時ぼくが避けていた旧西独盤だったので悩んだ末にスルーし、再びその姿を見なかった。CDをあきらめ、レコードで買い直しました。なお、マズアの第九だけ異色ですが、特に深い理由はなかったと思われます
 
【自分で買ったカセットテープ】(=特にお気に入りだった)
■アルビノーニ/オーロラの誕生(クラウディオ・シモーネ指揮)
■ヴィヴァルディ/フルート協奏曲集 作品10全曲(オーレル・ニコレ、イ・ムジチ)
■ヴィヴァルディ/ファゴット協奏曲集(クラウス・トゥーネマン、イ・ムジチ)
■バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ全曲(フェリックス・アーヨ)
■バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ全曲(フェリックス・アーヨ)
■バッハ/リュート曲集(ナルシソ・イエペス)
アルビノーニは2本組で4600円くらいだったか、中学生には清水の舞台から飛び降りるほどの大きな買い物でしたが、輸入品で外国語表記のため解読できず、山路芳久さんの名前が当時のぼくにヒントになるわけもなく、説明書きの一部が「5声」と読めたのできっと「5声の協奏曲集」だろうと勝手に解釈して買ってみたら全然違いました(オペラっぽい曲)
 
イエペスのバッハは消費税(3%)が導入される直前(1989年3月頃)、駆け込みでとにかく何か買っておこうと思って買ったのですが、消費税導入と同時に物品税(確か10%)が廃止され、実は消費税導入後のほうが安くなることをこの中学生は知らなかった
 
これらは今となっては聴く機会は皆無で、ぼくが再びカセットテープを好んで聴くようになることは考えられないけど、モノを捨てられない性分の自分の中でも特に捨てられないランキング上位です

イントラーダ(デプラーヌ)

<曲名>
イントラーダ(デプラーヌ)
デプラーヌ Jean-Antoine Desplanes(1678~1757)は、本名をGiovanni Antonio Pianiというヴァイオリンの名手。イタリアのナポリに生まれたが、フランスの海軍長官トロサ伯に仕え、1721年からオーストリア宮廷付独奏家としてウィーンを中心に活躍した。<イントラーダ>(導入曲)は、1712年に彼がパリで作曲した12曲のヴァイオリン・ソナタ中の1楽章で、ヨアヒムとレオナールに師事したブダペスト出身のヴァイオリニスト、ナッシェ Tivadar Nachéz (本名Theodor Naschitz, 1859~1930)の編曲で有名になった。(藁科雅美)
往年の名ヴァイオリニスト、ジャック・ティボー(1880~1953)が愛奏した「イントラーダ」は現代のヴァイオリニストたちのレパートリーからはほとんど脱落してしまったけど、わずか3分間のうちにドラマを感じさせる情熱的な小品で、ぼくはこれを名曲だと主張することに何のためらいもない。でも、これがバロックだなんて、本当なのか。これの原曲を聴いたことがないし、そもそもデプラーヌなる作曲家の他の作品を見かけたことすらない。
 
編曲者ナッシェもヴァイオリニストで、彼の演奏は自作自演2曲とシューマンの「トロイメライ」、このわずか3曲のみレコードに残されている(と、ibotarow先生からつい先週教えていただいたことを昔から知っていたように書く)。ナッシェの名前もそんなに有名ではないかもしれないけど、スズキメソードのヴィヴァルディの協奏曲はこの人の編曲。特にト短調は大胆にロマンチックに和声を組み替えた名編曲で、ぼくはそれを原曲の魅力を超えていると主張することに何のためらいもない。だからデプラーヌも、自分が知らないという理由で原曲の存在を疑うことはためらいを感じてしまうのである。
 
<演奏>
ジャック・ティボー(Vn),Madame Adami(Pf)【旧録音】
ジャック・ティボー(Vn),タッソ・ヤノポーロ(Pf)【再録音】
 
<ディスコグラフィ>
(録音年代順)
【1924年】ジャック・ティボー(Vn), Madame Adami(Pf)[BIDDULPH](1924年10月21日、10月31日、11月1日録音)
【1933年】ジャック・ティボー(Vn), タッソ・ヤノポーロ(Pf)[EMI, APR](1933年7月2日録音)
【1935年頃】ゲオルグ・クーレンカンプ(Vn), ピアノ伴奏[PODIUM]
【1928~1937年頃】モーリス・マレシャル(Vc)[東芝EMI/山野楽器]
【1930年代】ミハイル・フィヒテンホルツ(Vn), アブラム・ディヤコフ(Pf)[RCD]
【1952年】ヴォルフガング・シュナイダーハン(Vn), ハンス・プリグニッツ(Pf)[DG](1952年4月録音)[異説あり:1952年1月6~7日録音]
【1960年】Kees Cooper(Vn), Paul Ulanowsky(Pf)[20th Century-Fox(SFX4006)]
【1963年発売】ルジェーロ・リッチ(Vn), レオン・ポマーズ(Pf)[DECCA原盤]≪クレモナの栄光≫
【1964年】アンドレ・ナヴァラ(Vc), モーリス・デュリュフレ(Org)[French Vogue原盤(CLVLX 361)/グリーンドア, Spectrum復刻]
【1974年】フェリックス・アーヨ(Vn), エドゥアルト・オガンド(Pf)[PHILIPS] (1974年4月9~18日録音)
【1981年】ローラ・ボベスコ(Vn), ジャック・ジャンディ(Pf)[PHILIPS] (1981年9月9~19日録音)
【2000年】吉田弘子(Vn), 小森谷裕子(Pf)[virgo](2000年4月10~11日録音)
【調査中】Nathaniel Rosen(Vc), Doris Stevenson(Pf)[John Marks Records]
 
最終更新日:2016年12月30日

リゴレット・パラフレーズ(リスト)

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<曲名>
リゴレット・パラフレーズ(リスト)
 
ぼくは「パラフレーズ」という言葉をこの曲で覚えたので、「ある曲の他楽器(この場合はピアノ)のための編曲」という意味だと思っていましたが(それは正しいのですが)、今、検索してみると別に音楽用語とは限らず「言葉の言い換え」という意味もあるそうです(むしろそっちが本道か)。
 
このパラフレーズは曲名の通り、ヴェルディ(1813~1901)の歌劇「リゴレット」から借用した主題をもとに、同時代人のフランツ・リスト(1811~1886)がピアノのヴィルトゥオーゾ・ピースとして編曲したもの。「リゴレット」と言えば「女心の歌」という第3幕のアリアが有名ですが、このパラフレーズの主題の原曲はそれではなく、同じく第3幕の四重唱「美しい恋の乙女よ」だそうです。もちろん、知らない
 
<演奏>
ウラディミール・ド・パハマン(自動ピアノ)
http://www.dal-segno.com/DSPRCD0017.html (冒頭のみ試聴できます)
 
ヴェルディやリストよりも下の世代だけど同時代の名ピアニスト、ウラディミール・ド・パハマン(1848~1933)の演奏に悶絶。なんて柔らかく軽やかでオシャレなリゴレット!キラキラ輝く右手の装飾があまりにも素敵で、目眩を覚えます。これがサロンで弾かれていたとしても何の違和感もない。
 
この曲はパハマンのオハコだったようで、レコードを3回録音(1909年、1911年、1916年)、さらに晩年(1925年)の演奏が自動ピアノに記録されていることを以前にポンちゃんさんに教えていただきました。この演奏はその自動ピアノのための紙ロールを現代のテクノロジーで再生したものです。久々に聴いて、ポンちゃんさん復刻の1911年録音と合わせて今日10回目くらいのエンドレス状態です。
 
この自動ピアノのCD、ぜひほしい
(←持ってないのに紹介する人)

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