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金婚式(マリー)

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<曲名>
金婚式(マリー)
 
<演奏>
ヤン・ブルーメルス(ヴァイオリン)、ピエール・パラ(ピアノ)【1960年代前半録音、PHILIPS】
https://www.youtube.com/watch?v=K7iC8QpXnU8 (3分06秒)
パリで生まれ、スペインでなくなった作曲家ガブリエル・マリー(1852~1928)は、パリ音楽院出身の指揮者でたいへん活躍した人ですが、作品としては、サロン風の小管弦楽曲「金婚式」が僅かにマリーの名を後世に伝えるにすぎません。けれども、親しい人の結婚50周年の記念日のために作曲したと言うだけに、きわめてアンティームな明るさにあふれた曲で、いまでは小学生にまでも知られています。こうしてヴァイオリンで聴いても、そのほほえましい曲の味わいが判ると思います。(小林利之、国内盤LP解説より)
ヤン・ブルーメルスはコンセルトヘボウの第1ヴァイオリン奏者ということ以外、経歴不明。ジャック・ゲステムの数年後にPHILIPSに小品集を録音したものの、現在のレコード市場におけるこの2人の扱いは天と地の差。ゲステムのオリジナル盤は万単位の値で取引されるが、ブルーメルスはそれ以前に話題にもならない。これは180円で買った国内盤LP。ブルーメルスの「金婚式」は心地よいリズムに乗りつつ、他の奏者では印象に残らない箇所にアクセントを付けたりして、弓に曲がよくなじんでいる感じがする。世界初復刻(たぶん)。
 
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<演奏>
イヴリー・ギトリス(ヴァイオリン)、練木繁夫(ピアノ)【1985年録音、EMI】
https://www.youtube.com/watch?v=lhLItmOs2Ig (4分15秒)
指揮者あるいは作曲家として活躍したガブリエル・マリー(1852~1928)の名は、今日、この<金婚式>と題された作品1曲だけによってのこされているといっても過言ではない。結婚50年を祝うこの行事の名が与えられていることは、なんらかの動機があったものと思われるが、明らかではない。中間部に対して、主部にある種の哀愁が感じられることは興味深い。(藤田由之、国内盤CD解説より)
今年92歳(1922年8月生まれ)にして5月にも来日していた現役最高齢ヴァイオリニスト。高校時代になけなしの小遣いをはたいて2200円で買った当盤を初めて聴いたときの失望感は忘れがたい。独特すぎる節まわしが煩わしくて、「なんで素直に弾かないんだ!」と(心の中で)叫ばずにはいられなかったが、それから10年も経たないうちにTV放送された別府アルゲリッチ音楽祭でパガニーニの協奏曲を弾く彼の姿に「これぞヴィルトゥオーゾ!」と(これも心の中で)叫ばずにはいられなかったのだから、人の感性とか価値観というものは時間とともに変化するということ。
 
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<演奏>
佐藤久成(ヴァイオリン)、鳥羽泰子(ピアノ)【2012年録音、SAKURA】
http://www.amazon.co.jp/dp/B00BHC692S (試聴できません)
https://itunes.apple.com/jp/album/violin-of-the-magical-sphere/id628305677 (試聴できます)
この広く親しまれている作品は、だれもが小学生の頃に音楽鑑賞で聴いたことがあろう。ガブリエル・マリー(1852~1928)はフランスの作曲家で、指揮者、批評家としても活躍した。「金婚式」と題され、長い年月を静かに回想するかのような音楽だが、作曲の動機や理由は明らかではない。曲は三部形式で書かれ、長調の中間部に対して、哀愁ただよう短調の主題は印象的である。(佐藤久成自身の解説より)
U野K芳先生が最近熱心にプロデュースしている佐藤久成(さとうひさや)さんは1972年生まれ。ぼくは日本経済新聞に掲載された「よみがえれ埋もれた名曲」という彼の寄稿記事(2010年11月22日付朝刊)で名前を知ったのですが、演奏は昨年、当盤発売時にゆうちゃんを連れて行ったタワレコのミニライヴで初めて聴きました。それがま~なんとも個性的な芸風で、ギトリスを連想したけど、それを上回る艶かしさと濃厚さ。もしゆうちゃんがこんなヴァイオリンを弾くようになったらぼくは動揺を抑えられない。それにしても、彼のヴァイオリンにかける情熱は凄まじく、並のマニアでは追随できないほど深い。公式サイト参照。
 
佐藤久成 公式サイトより「お勧め文献・音楽書の紹介」
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コメント

No title

マリーの「金婚式」は何故かクラリネットのソロ曲として小学校の教科書に鑑賞曲で載っていました。今は管弦楽曲としてグローヴス卿の音楽箱に入ってものが手許にあります。要はどういう形態でも演奏できる曲なのでしょうね。

No title

こんにちは。
今日はイベントがキャンセルでお休みになってしまいました。
ギトリスといえば旅人ですが、先週までのドイツリート他で僕の音楽鑑賞という旅も終わりました。今度ばかりは重症みたいで、もう何も聴く気がしない。
この先、僕が行方不明になったら北の台地を探してください。

ところで、前回のブログ「おめでとう・・」は意味不明。僕の誕生日が10月18日ということです。

No title

ぎくっ
今年は両親の金婚式で、母に何かやれとせがまれている人がいるとか・・・ちなみにその人、両親の結婚記念日が何月何日なのか知らないそうです・・・

No title

エルマン盤(オケ伴奏)に一票。

No title

イヴリー・ギトリスの演奏、聴きました~。
ヴィブラートがすごいですね。感極まっているような(^_^;
同じ金婚式でも、印象が違うのにビックリです!

No title

SL-Maniaさん)
えっ、クラリネットですか!ぼくはそもそもこの曲を学校で聴いた記憶がなく、母が独身時代に使っていた古いピアノの楽譜で知りました。原曲は管弦楽曲らしいので、グローヴズ卿が指揮しているのが原曲なのかもしれませんね。

No title

堀内さん)
先日は紀尾井での第1夜・第2夜に対して「アリアの夕べ」のような大ホールでのガラコンサート、趣向のあまりの違いに驚きましたが、聴きに行かれて本当に大正解でしたね!重症と思いますが、しばらくするとミンコフスキのビゼーがやって来ます
前回、おかしなコメントですみません

No title

Y先生)
ご両親が金婚式ということは存じています!素晴らしいことです
日付不明の場合は1月1日に「今年は金婚式だったよね。」と言う作戦に限ります。
もう7月ですけど

No title

ホーシュさん)
えっ、オケ伴奏でエルマンが弾いているのがあるんですか!でもチェリストのホーシュさんはクライスラーの弟(チェロ)をクライスラーがピアノ伴奏している録音に1票入れてください♪

No title

musicaさん)
ぼくは今でこそギトリス、好きですけど、昔はまったく受け付けられませんでした
シミジミ振り返る金婚式と言うより、今でも誰かを口説いていそうな肉食系の金婚式ですね
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